第2話

ぽかんとした表情のままさくらは王様は見つめた。

とりあえず助かったのかな??


「あ、あの。で私はどうなるんでしょうか?」


さくらはこてんと首をかしげて王様に問いかけた。


「ひとまず、さくらにはこの王宮内でくらしてもらう。魔術に関しても野放しにできる状況ではなさそうだからな。……奴隷としてではない。客人としてもてなそう。異論はみとめぬ」


王はさくらをみつめそう告げた。


えーっと衣食住確保?王宮でくらす? すご……前世でもお城に住むなんて夢のまた夢。ちょっと楽しんじゃってもバチは当たらないよね?


「わかりました。じゃあこの首輪外してもらえないでしょうか?ちからを悪いことになんか使うつもりないし」


さくらは澄んだ瞳で王様を見つめた。


「良いだろう。あと服も用意させる」


ん……? ふ……く! ぎゃぁぁぁぁぁあ!!

私! 裸じゃん全裸! すっぽんぽん!

ぼん! っとおとが立ちそうなくらい全身真っ赤になってしまった。とりあえずシーツにくるまり王様に背中を向けた。

王はそんなさくらをちらりと横目でみながら執事っぽい人をベルで呼んだ。 


「失礼いたします。お呼びでしょうか?」


ドアの先から低い男性の声が聞こえた。


「入れ」


王が短くそう言うと扉が開いた。


「失礼いたします。どの様なご用件で」


「あぁ、この娘の身なりを整えろ。さくらという。客人だ。部屋も用意させろ」


「畏まりました」


短くそう答えると執事は私に近づいてきて一礼した。


「私、執事長のクリストフと申します。さくら様宜しくお願い致します」


「あ! は、はい! すみません、お手数お掛けします」


「女性のドレスと侍女はこちらで用意させていただきます。少々おまちください」 


そういって踵を返しどこかに出ていった数分後、侍女と呼ばれる人が3人私のもとにやってきた。


王様はその間ソファーに足をくみ肘掛けに持たれながらこちらを見つめていた。



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