2-4. "太陽"の正体

描写:君たちは次第に、西の水平線上にある光に近づきつつあった。光とともに、複雑な形状をした物体が、海上に見えてくる。


描写:海上には島のようなものが浮かんでおり、その上には建造物らしきものがある。さらに、島の先端から空に向かって何かが伸びており、それは太陽と見まがうほど強烈な光を放っている。


GM:では皆さん、魔物知識判定をして下さい。目標値は16/19です。


(ころころ)


アリー:私は平目……みんな、いい出目だなー。


GM:成功、ということで。


描写:それは、巨大なフェイクアングラーだと分かる。通常の個体の10倍以上もの大きさがあり、君たちの実力ではこれ自身と戦うことは難しいだろう。


ピュック:「うわあ、大きい」


ブコー:「……大きいな」


アリー:「すごいですねー」


ヴィンター:「これを相手にするのは難しいかもしれませんね」


GM:これ、アンコウですよ。巨大な、チョウチンアンコウ。


ヴィンター:旬ですね。


アリー:旬だなあ。


GM:(食べる気なのか……?)


ブコー:10倍!


GM:もともとの個体なら、レベル的には全然戦えるんですけどね。さて、生命抵抗判定を皆さん、お願いします。これは光に対する抵抗なので、何か〈サングラス〉などがあれば、ボーナス修正を考えますよ。


ブコー:〈アイソアーマスク〉


一同:笑


ヴィンター:〈ひらめき眼鏡〉ですー。よく見えちゃうんですー。


ブコー:GM、帽子はダメですか?


GM:うーん、まあ、じゃあ、+1くらいはあげようかな。


ヴィンター:私も〈叡智のとんがり帽子〉装備してます。


GM:うん……なら、頭装備している人は+1あげます。


ブコー:よーし。


アリー:〈悪寒のウィッグ〉なんですけど、それは?


GM:いやあ、流石にウィッグは……。


アリー:(笑)


GM:頭に何か装備していて、光を隠せそうだったら+1してよい、ということで。


(ころころ)


GM:アリーだけ、失敗ですね。アリーは、眩しい光により、アンコウの近くにいる間はあらゆる行動判定に-2のペナルティ修正を受けてください。


ヴィンター:うわあ、キツ。


アリー:「まぶしいですー」


描写:アンコウの背中に登ることができれば、アンコウが地上に出ている今ならば内部(アンコウの背中の建造物)を探索することができるだろう。


ヴィンター:「これはこれは」帽子で隠しつつ


ピュック:「ですね」杖でとっさに光をさえぎって


ブコー:「この疑似エサがまさに偽の太陽のように輝いていたのか」


アリー:「あうあう」


ブコー:「アリー、目を隠すんだ」帽子を深く被る


ヴィンター:敵意はありますか?


GM:敵対的ではないようです。


ブコー:上陸すれば、よいのかな。


ピュック:海に浮かんでいるところに、どう入っていくか……。


GM:アンコウの身体をよじ登るならば、登攀判定、目標値は10、高さは20m。高さにより、一回の判定で登りきる場合は-6のペナルティ修正を受けます。何らかの方法で飛んで移動する場合にも20mの移動が必要です。


ブコー:飛んでもいいんですけど、リルドラケンなので、1日6ラウンドまでなんですよね。


ヴィンター:節約できるなら、したいですよね。筋力も高いですし。


ヴィンター:【ウィンド・サーキュレイション】……そよ風を発生させる……微妙だなあ。


アリー:【ホバリング】じゃ無理だしなあ。


ブコー:20m登ればいいんですよね?


GM:登攀するなら、冒険者+筋力ボーナスで判定ですよ。


アリー:筋力は、アリー死んでるんで。


ピュック:エルフだしなー。


ヴィンター:〈ジャックの豆〉あります!


ブコー:おお! 本当だ! 〈ジャックの豆〉持っているの、初めて見た!


GM:いいもの持ってますね。上に引っ掛けるところが無くても、下からロープをかけられます。地上から10mの高さまでは、ロープがあるものとして判定できることにします。つまり、+2のボーナス修正ですね。1度に20mを登りきる場合は、半分はロープがあるということで、+1にします。


ブコー:1度に登り切らない場合は、何回に分けるんですか?


GM:それは、皆さんが任意に決められます。例えば10mづつの2回に分けるなら、今回の場合、前半は〈ジャックの豆〉があるので、1回目の登攀判定にだけボーナス修正+2を入れて、登攀判定を2連続で成功すればよい、という感じですね。


最終的に、ブコーは判定にペナルティ修正がかかってしまう金属鎧を脱いでから1度に20mで、他の三人は10mづつの2回に分けて登攀判定をすることになった。


ヴィンター:「さすがにこれを登りきるのは大変ですね。少し楽をしましょうか」


ヴィンター:〈ジャックの豆〉を使用します。


ピュック:「わあ、ヴィンターさん準備すごい!」


アリー:「流石ですね!」


ブコー:「よーし」金属鎧を脱ぐ


ヴィンター:「さて、行きましょうか」


(ころころ)


まずはアリー以外が難なく判定に成功。ヴィンターにいたっては自動成功(6ゾロ。同時に振った2つのサイコロの目がいずれも6)だった。


アリー:アリーちゃんが大変だなあ。眩しいし、筋力もないから。


ブコー:大丈夫、中に水着を着ているから、落ちても大丈夫。


アリー:そう(笑)水の中に落ちても大丈夫。


(ころころ)


アリーの登攀判定の達成値は11、10。登攀判定の目標値は10なので、ギリギリでの成功だった。


ピュック:あっぶない!


アリー:ギリ。あー怖い。


GM:〈ジャックの豆〉が無かったら、落ちてましたね。


描写:君たちはアンコウの背中に登ることに成功する。


アリー:「ぎりぎりでした……」


ピュック:「お疲れ様」


アリー:「腕がぷるぷるです」


ヴィンター:「いやー、大変でしたね」棒読み


アリー:(じとー)


ヴィンター:「おや、どうしました?」


アリー:「なんでもないでーす」


ブコー:「みんな、大丈夫かい?」鎧を着る


ヴィンター:「ええ、大丈夫ですよ」


ピュック:「はい、大丈夫です」


描写:アンコウの背中の建造物には入り口があり、中に入ることができそうだ。隙間からアンコウの光が漏れてきているためか、遺跡内部の明かりは保たれている。


ヴィンター:「灯りには困らなさそうですね」


GM:ちなみに、遺跡に入った段階でさっきのアリーちゃんのペナルティは消えますので。


アリー:お、やった。


ヴィンター:本当に登攀判定を失敗させるだけの……。


GM:そうですけど……なにか?


一同:(笑)


ブコー:競泳水着を着ているから、目を付けられているんじゃないですか?


ヴィンター:競泳水着を見て、アンコウが興奮してしまったか。


アリー:(笑)

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る