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  • END 2への応援コメント

    読ませていただきました。思ったことをそのまま伝えたいのでそのまま書きますね。

    一つ目。新しい強力な武器を身に着けられたな、と思いました。その武器は「、」(てん)の使い方です。一話目の冒頭部分でそれにすぐ気付きました。おそらく「、」をあのタイミングで使える書き手はいないと思います。私自身見たことないです。そしてそれは誰も容易に真似できない著者様だけのオリジナリティーとなりえると思いました。

    二つ目は「文章のカロリー」です。以前、『原液のままグビグビ飲める癖になるカルピス』のような(うろ覚えですいません)文章との希望を書いた覚えがありますが、この作品が短編ながらまさに『それを書き上げた』の「=」(イコール)になっていると思いました。この文字数で読むのに30分近くかかりました。「END 2」はスラスラ読めましたが、一話目と「END 1」は何度も読み返しましたね。

    三つめはタイトル通り「マルチエンディング」です。目次を目にしなければこの文字数なら読まなかったと思います。これはアイデア賞だと思いました。

    ここでお伝えしておきます。星での評価は敢えて致しません。理由は一つだけです。読みながら

    「この作品は星などで評価したくない。『胡桃ゆず』という書き手を知った読み手に辿り着いて欲しい」(ありきたりな表現をするなら「好きなミュージシャンが売れたら聴きたくなくなる」ってあるじゃないですか)

    ですね。

    私は日本の小説はほとんど読みません。洋書で育ち、同じものを何度も繰り返し読んでます。アルベール・カミュ、ジャック・ケルアック、ティム・オブライエン。洋書を好むのは訳者の意図と原作への敬意により無駄な文字が殆どなく、文章で読ませる美しさ。サキ(ヘクター・ヒュー・マンロー)やオーヘンリー(ウィリアム・シドニー・ポーター)のような読み物ではなく(いや、素晴らしい尊敬すべき作家だと思ってます)、非現実的な世界観であろうと答えのないパラドックスのような文章だろうとそれで惹きつける、「こんな設定あり得ない」なんて考えはどうでもいい、「著者の譲れない部分」で読み手の目をつぶらせる、そんな作品。それらの書き手、作品にとても近い読後感を覚えました。

    (ここからは読み飛ばしてください)

    じゃあ、売れるのか?商業で成功するのか?と聞かれたら「うん、難しいと思う」と答えると思います。これまでリアルに「何故この方が売れないのだろう」と思う表現者を小説というジャンル以外でも多く見てきました。この作品を読みながら著者様も登場人物と同じような刹那的、時に自暴自棄な感情を覚えたりするのだろうかとも感じました。

    こんな時。

    もし、「胡桃ゆず」という書き手が世に出たとして。その作品が大ヒットしたとして。どこの書店でも平積みで置かれたとしたら。

    私はこう言うでしょう。

    「え?売れっ子作家の胡桃ゆずの本?読まねえっす」

    と。

    本当に思ったことをそのまま書きました。次回作期待してます。読むの遅いですけどね。

    作者からの返信

    丁寧な感想をありがとうございます。
    武器を身に着けた、との言葉、本当にうれしいです。

    いずれ、作品が書店に平積みされるように頑張ります(゚Д゚)ノ