備忘録-[ある異世界における龍と人の戦史]

違和感の時間

とある図書館にて


「…この世界に歴史書というものはほとんど無い。まず本自体があまり無いんだよ。どんな船もいつ落ちるか分からないから、誰も書こうとしないんだ。書いても燃えちまうってな。

 でもまぁ、人の性なのかねぇ…。それでも歴史を書き記そうとする物好きは一定数いるんだよ。そういう奴らが書いた本を集めたのがここだ。

 少ないって?まぁそう言うな。これでも多い方なんだぜ?そういう事はな、内容見てから言えってんだよ。ったく…。



 お?気付いたか。そう、ここにある全ての本な、書き出しが同じなんだよ。面白いだろ?全く関係ない、面識もない奴らなのに、みんな同じ事から初めてんだ。

 そう、


初めに、龍があった。


 ってな。」

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