6、読まれる小説を書くために

第1章「情報を正確に伝える」

第2章「読み手の負担にならない文章表現」


 これら2章を終えてのまとめです。


 カクヨムには多くの「小説の書き方」講座が公開されていますが、その多くは、タイトルのとおり、「物語の構成」や「キャラクター造形」について論じています。


 しかし、カクヨムに掲載されている作品は、物語の構成云々以前に、文章自体に不備のあるものが多いのです。


 文章を読み進めても、作者の描く世界観が伝わってこない。

 その文章が形容する物のイメージが想起されない。

 そもそも文意が理解できない。

 

 書き連ねられる文章が、諸情報を届ける役割を果たしきれていないため、物語を味わうまでに至りません。


 「おもしろい小説」とは何か。意見は分かれるところですが、もっとも直感的にわかる「巧拙」の指標とは、文章にあるでしょう。

 小説の内容で勝負するためには、文章が及第点でなくてはならない。

 読者の集中力を削がない程度に、整頓されたものでなくてはならない。


 負担なく読める文章を書いて初めて、人に自作を勧め、感想を願うことができるのではないかと考えています。


 

 私の話になりますが、私は自分自身に「おもしろいお話を考える力」はさほどないと思っています。

 天性と言いたくなる「発想の独自性」は、私にはありません。

 けれども、わかりやすい文章を書く力とは、修練によって得られる技術です。


 才能を持たずとも、技術は努力で埋められる!


と信じて、研鑽を積んでいきたい次第です。

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