塩野七生「コンスタンティノープルの陥落」

 常に勇敢だった人物が、死を意識した瞬間に見苦しい姿をさらす。

 ふつうの小説ならば、その秘めた弱さを前ふりで見せるのだが、そうはしない。

 その突発さに、リアリティを逆に感じた。


 とにかく冒頭の叙述がすばらしい。

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