畦道

  畦道あぜみち



ビリケンさんを通り抜け

町の外れを出たならば

田圃たんぼに蓮華がありました


遙かにつづく畦道は

ぼんやり白けた細い道

鼠色したぬるい風

自轉車じてんしや押す手を濡らします


お空の上の雲の下

おてんとさまとおつきさま

どんみりならんで西東


道の向かうにぽつねんと

いつか見たよなおかつぱが

耳まで白い手をあげて

薄ら笑ひの猫招き



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