第28話 フォロワーが加速度的に増えていく複利の効果
複利とは
皆様は「複利」をご存知でしょうか。
金融用語なのですが、簡単にご説明致します。
100万円で20%の利子がつくとします。
このとき「単利」だと100万円、110万円、120万円と、最初に預けた元金100万円の10%である10万円ずつしか増えません。単利10%で10回利子を受け取ると合計300万円になります。
しかし「複利」だと、利子が付いたら、次回はその利子に対しても利息が払われる仕組みです。
元金100万円、1回目120万円、2回目144万円、3回目172万8000円、4回目207万3600円、5回目248万8320円、6回目298万5984円、7回目358万3181円、8回目429万9817円、9回目515万9780円、10回目619万1736円となります。
なんと単利で300万円に達した頃には、複利では620万円弱まで増えているのです。
単利でフォロワーを増やしている状態とは
では現在、単利でフォロワーを増やしている方はどのような状態なのでしょうか。
フォロワー同士が連絡をとらず、偶然あなたの作品を見かけた読み手が読んでみて「面白い」といった感想がついてフォローしてくれた。
しかしフォロワー同士では連絡をとっていませんので、次にフォロワーが増えるのは、また偶然あなたの作品にたどり着いた方が読んでくれたときのみ。
毎回「偶然」の出会いを頼りにしているのが「単利でフォロワーを増やしている状態」です。
複利でフォロワーを増やしていく
ではフォロワーが今よりグンと増えていくのは、どのような状態でしょうか。
きっかけはひとりの読み手の「偶然」かもしれません。
その読み手が「面白い」と思ってフォローしてくれるまでは「単利」と同じです。
違うのはここからです。
フォロワーさんが周りに連絡をとって「その作品を読んでもらう」ようオススメを出します。たとえば5人に読むようオススメしてそのうちひとりが「面白い」と思ってフォローする。そしてさらに5人にオススメをして。
この繰り返しが発生しているのが「複利の状態」です。
面白い作品なのは当たり前、真に必要なのはネットワーク
小説投稿サイトでは基本的に「面白い」作品ならフォロワーも増えますし、評価も高まります。
しかしそれだけでは「単利」でしか増えていかないのです。
ではどうすればよいのでしょうか。
「ネットワーク」を活かすことです。
「ネットワーク」ってなに? と思いますよね。
簡単に言うと「グループ」「集団」です。
小説投稿サイトでは、いくつかのグループや派閥が存在します。
もし最初からその「ネットワーク」「グループ」「集団」へアプローチできれば、フォロワーは「複利」で増える可能性が出てきます。
たとえば今はそれほどでもありませんが「異世界転生ファンタジー」の作品が、投稿されれば大きく評価された頃がありましたよね。
これなどは「異世界転生ファンタジー」が好きな人が集まった「ネットワーク」「グループ」「集団」のひとりにアクセスして、その人がフォローしては次世代へオススメしていく。さらに読んで「面白い」からフォローする。そして次世代へとオススメしていく。
この繰り返しで、あっという間にフォロワーが積み重なります。
その顕著な例が「異世界転生ファンタジー」だったわけです。
今では「追放」ものや「スローライフ」もの「ラブコメ」ものなどもそれが好きな「ネットワーク」「グループ」「集団」が形成されていて、ひとつ良作が投入されると、爆発的にフォロワーと評価を集めていきます。
評価されたければ自ら飛び込んでいく勇気も必要
小説投稿サイトで小説を書いて掲載している方は、紙の書籍の小説賞へ応募する人よりも多くは社交的です。
ネットネイティブ世代が多くなり、ネット上で人間関係を構築するのも得意な人が多いのです。
そんな中、小説投稿サイトで「一匹狼」を気どっていると、「単利」の効果しか出せません。
うまく既存の「ネットワーク」「グループ」「集団」が気に入るような作品を書いたときに人気が爆発してフォロワーと評価が飛び抜けることもあります。
しかし多くの「一匹狼」にとって、それは「怖いこと」なのです。
今まで「単利」でしか増えていかなかったフォロワーと評価が、まったく別次元で増えていく。恐怖を覚える人が出ても不思議はありません。
ですが、ここで「ネットワーク」「グループ」「集団」から離れてもよいことがありません。
もし「ネットワーク」「グループ」「集団」が金銭関係を要求するような組織であった場合、組織に入ってお金を巻き上げられるよりは離れたほうがよいのです。
しかし小説投稿サイトは有志の集まりであって、利益団体ではありませんし、サイト内で利益を追求する行為は規約に触れます。
ですので、現在小説投稿サイトで構築されている「ネットワーク」「グループ」「集団」は安心安全です。
そこで、自分が書きたい作品や好きな作品があったら、同じ作品を読んでいる方が所属している「ネットワーク」「グループ」「集団」へ積極的に飛び込んでいきましょう。
そうすれば、あなたは自分を高く売り込める「ネットワーク」「グループ」「集団」の力を手に入れられます。
ネットワークへ参加する方法
では、どうすれば「ネットワーク」「グループ」「集団」に参加できるのでしょうか。
それは「ネットワーク」「グループ」「集団」に属している書き手が書いた作品を読んでコメントをつけ、フォローして、評価していくこと。できればその書き手さん自身をフォローするの忘れずに。
つまり書き専ではよほどの偶然がないかぎり「ネットワーク」「グループ」「集団」に参加できません。
どんなに書き専で行きたくても、小説投稿サイトで最後に力を持つのは「ネットワーク」「グループ」「集団」の数による力です。
よく★評価を4桁つまり1000以上集める方を見かけますが、こういう書き手はしっかりとした「ネットワーク」「グループ」「集団」に参加しているからできるのです。
人によっては、自らトップとなって「ネットワーク」「グループ」「集団」を組織しています。
あなたは今「ズルい」と思いませんでしたか?
結局は作品の評価だけで勝負せず、組織の力を借りているだけじゃないか、と。
それは誤解です。
どんなに所属している「ネットワーク」「グループ」「集団」の数が多くても、駄作を高評価したりフォローしたりする参加者は多数派ではありません。
もちろん母数が増えれば、駄作でも高評価やフォローする参加者も増えてはいきます。
10人が所属する「ネットワーク」「グループ」「集団」よりも1000人が所属している「ネットワーク」「グループ」「集団」であれば、駄作でも評価する参加者が100倍いても不思議はなく、これによりつまらないのに高評価、高フォロワーの作品がランキングを賑わすこともあるのです。
積極的に評価をつけ、コメントし、フォローし、レビューしよう
では「ネットワーク」「グループ」「集団」に参加するためにはどうすればよいのでしょうか。
それはあなた自身が積極的にアプローチしていくしかありません。
つまりあなたが書きたいジャンルで強い作品に対して、
(1) 積極的に評価をつけ、
(2) 積極的にコメントを残し、
(3) 積極的にフォローし、
(4) 積極的にレビューするのです。
ひとつの作品だけでなく、書き手そのものをフォローして新作も旧作も読んでは(1)〜(4)を積極的に行なってください。
大きな組織ではすぐに反応はありませんが、努力は必ず実を結びます。
「ネットワーク」「グループ」「集団」に所属せずに、新作長編を年に4本投稿するより、所属して年に1本投稿したほうが評価、コメント、フォロワー、レビューの数は格段に多くなるのです。
だから、より多くの人に読まれて評価されたいのなら、最大手の「ネットワーク」「グループ」「集団」に参加するのが最も手っ取り早くて効果的。
人見知りで知らない人とコミュニケーションがとれない方は、もれなく「一匹狼」になってしまい、どんなに良い作品を書いても正当には評価されません。
どうせインターネットは対面でも顔見知りでもないのですから、どんな失態をしたところで嫌われるなんてことはまずありません。
人見知りであればこそ、人にこんなことをされたら嫌だ、という基準をいくつも持っているはず。それを自分が行なわないかぎり、インターネットは安全なのです。
だから失敗を恐れず、積極的に投稿されている作品を読んで、評価をつけ、コメントを残し、フォローし、レビューしていきましょう。
それが巡り巡って自分に返ってきます。「ネットワーク」「グループ」「集団」があなたの存在に気づけば、そのうちの誰かがあなたの作品を読みに来てくれるでしょう。
「情けは人の為ならず」
巡り巡って自分に返ってくるから、他人に情けをかけるのです。
小説投稿サイトも基本理念はさておき、社会である以上「情けは人の為ならず」で回っています。
だから、世界を狭めずに、ひとつのグループに属していても新たなネットワークへアクセスしてより大きなところに飛び込んでいけるかどうか。
それが「一匹狼」から脱し、より多くの評価、コメント、フォロー、レビューが手に入る「合法的」な手段なのです。
皆様も、ぜひより広くて大きなネットワークを探して、積極的に参加していきましょう。
「千里の道も一歩から」
まずあなたが他人の作品を評価し、コメントし、フォローし、レビューする。そしてその書き手をフォローするのです。
すべてはそこから始まります。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます