第27話 サキュバス誕生

 僕は夢野久美の愛らしい顔を見た。

 彼女は恍惚とした表情をしていた。

 良かった、少なくとも痛がってはいないようだ。


 僕はそっと夢野久美の唇に自分のものを重ねた。

 夢野久美はなんの抵抗もなく、僕のものを受け入れた。

 それにちょっと嬉しげだ。


 それはそうよ。

 あの傷口からある程度賢者の石入りの体液を流し込んだから、ほとんど牛乳娘は月彦の支配下に入っているの。

 彼女は決して月彦に逆らえないはずよ。

 それじゃあ、私も味見の時間ね。


 月読姫はそう言うと、勝手に動き出した。

 僕の左手は意思とは関係なく夢野久美の股間をまさぐっている。

 

 これは凄い、もうこんなに濡れているじゃない。

 さすがわリリスの末裔ね。

 月読姫は言った。


 なおも僕の左手は勝手に動き続ける。

 だが、感触は共有している。

 夢野久美の柔らかなその股からはじわじわと湿り気が伝わってきた。

 暖かい、柔らかな感触だ。

 とても気持ちいい。

 おもむろに月読姫は夢野久美の下着の中に手を入れた。

 柔らかな肉の谷間の感触がそこにあった。

 夢野久美はそこに触れると体をびくびくとのけ反らせた。


 さあ、月彦仕上げましょう。

 月彦は口から体液を流し込んでね。

 私は下からこの牛乳娘の体内にエリクサーを流し込んで調整するわ。


 わ、わ、わかったよ。

 やってみるよ。

 僕はかなりためらいながら口一杯にためた唾液を夢野久美の口腔内に流し込んだ。

 夢野久美はごくごくと美味しそうに僕の唾液を飲んだ。

「お、美味しい……」

 夢野久美は熱のこもった言葉をもらした。


 続けて左手の月読姫は肉の割れ目に対して舌をはわせた。

「うんんんっっ」

 夢野久美は僕の唾液を貪り飲みながら、激しい吐息をあげた。

 そのあえぎ声にあわせるようにどくどくと股の間から生暖かい液体が流れだしてきた。


 これはすごいわ。

 溺れ死にそうよ。

 月読姫はそう言いながらも舌の動きをやめない。

 すでに僕の肘までびちゃびちゃに濡れていた。


 びくびくと夢野久美は痙攣しだした。

 激しく僕の舌に自分の舌をからめて、唾液もごくごくと飲み込む。

 その間も月読姫はその舌で夢野久美の割れ目を攻め続けた。


 ついに夢野久美は絶頂に達したのだろう。

 大きく背をのけ反らした。

「ひ、気持ちいい……」

 そういうと何度か痙攣し、目蓋を閉じた。


 僕は唾液でぬれた唇を離す。

 左手はびちゃびちゃに濡れていた。

 僕はその左手を衣服で拭いた。


 まったく、溺れ死ぬとこだったわ。

 見ていなさい。

 もうすぐ始まるわよ。

 月読姫は言った。


 ビクッと大きく痙攣すると夢野久美の体に異変がおこった。

 かっと目を見開く。

 ただでさえ大きい胸がバクバクと震え、その存在を主張していた。

 なんとその巨乳はさらに膨れ上がった。

 制服のシャツがぴちぴちにはちきれそうだ。

 いや、はちきれたぞ。

 ボタンが二つほど吹き飛んだ。

 巨乳がボタンを弾き飛ばすのを初めて見た。

 お尻もぷっくりとふくれさらに大きくなる。それとは逆にウエストは引き締まった。

 なんていやらしい体だ。

 よくエロゲーなんかにでてくるサキュバスの体そのものじゃないか。

 かなり僕の好みのスタイルだ。


 そして僕は見た。

 彼女の左胸、ちょうど心臓の真上にあたるところにアルファベットのQの文字が刻まれた。


「なんなの、私の体どうなったの!!」

 意識を取り戻した夢野久美は特大ボリュームの自分のおっぱいを揉みながら叫んだ。


 試しに僕は月読の能力で夢野久美の素質ステータスを調べた。

 種族淫魔サキュバス

 特技スキル魅了、夢見、飛翔。

 体力と耐性はかなり高い、それに魔力もそこそこあった。

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