第3話 職業とア〇ンストラッシュ

「あれ…あ、進化したのか。」


起きた信之は、直ぐに自分が進化したことを思い出し、体を触った。


「…やばっ!!マジで痩せてるやん!腹が邪魔してない!息吸いやすい!」


体を確認すると明らかに痩せていた。お腹は割れており、胸は少し出ているが、完全に筋肉のようだ。


「顔どうなんだろ…。うお、痩せるとなかなかイケメンだな俺!」


スマホで顔を確認したところそこそこのイケメンだった。学生の時はある程度痩せてはいたが、だいぶ昔のため、顔を忘れていたのだ。


「これはもっとレベル上げたら進化先イケメンとかあるんか!?レベル上げねば…ん?」


ふと地面を確認すると、なにか落ちているようだ。


「は?樋口一葉さん…?まさか、ドロップアイテム?」


落ちていたのはピン札の5000円。そう、それはメタルスライムを倒した際のドロップアイテムだった…。



信之は現在絶賛狼狽中だ。


「え、メタルスライムから5000円落ちるのがもし確定だったら、それやばくない?20匹倒したら10万じゃん…。よし、メタルスライム。俺の糧となれ…きえぇーっ!!」


テンションの上がった信之は、周りにいるメタルスライムを片っ端から倒していった。




「ふぃ~、これくらいかな。やっぱり金は確定ドロップか。やばすぎだろ。…あ、レベルどんくらい上がっただろ?」


メタルスライムからは、確実にお金がドロップしたことを確認し、ステータスを表示した。


ーーーーーーー

平信之


種族 デブを卒業せし凡人(筋肉質)


Lv 1/15 →15

HP 90 →180

MP 40 →90

ATK 45(110) →100(165)

DEF 18 →46

INT 18 →30

AGI 11 →25


転職可能です。転職しますか?

ーーーーーーー


進化したことにより、素の能力が少し上がっていたようだ。


デブから筋肉質になったせいか、攻撃や体力系の伸びが良く、反面知能やすばやさの伸びが悪いようだ。


そして気になったのは転職…。


「今回は進化ではなく転職なのか。よし、転職してみるか。」


ーーーーーーー

転職先を以下から選んでください。


・剣士

・武闘家

・力士

ーーーーーーー


3種類選べるようだ。


「上二つはすごいファンタジー感出てるのに、なんで最後に力士でファンタジー感ぶち壊すん?!…まあいいや。剣士で!!」


剣士であれば剣の扱いも良くなる可能性があるし、武闘家を選んでも周りにはメタルスライムしかいなそうなのでメリットにならないと踏んだ。


…力士は知らん。


ーーーーーーー

剣士に転職をします。

転職に成功しました。


剣士へ転職した為、剣士に関わるスキルを獲得できるようになりました。


スキルを獲得できるようになったことにより、スキルポイントを振り分ける機能が解除されました。

スキルポイントについてはステータスにて確認してください。

ーーーーーーー


…情報過多です…。


信之はステータスを確認した。


ーーーーーーー

平信之


職業 剣士

種族 デブを卒業せし凡人(筋肉質)


Lv 15 →1/30

HP 180

MP 90

ATK 100(165)

DEF 46

INT 30

AGI 25

スキルポイント 350


スキル

「鑑定」、「獲得経験値増加Lv1」

ーーーーーーー


レベルが1となっているようだ。剣士に転職したことで下がったのだろうか。また、レベルの最大上限値も上がっていた。


新しくスキルポイントが追加されて、スキル自体の確認もできるようになったようだ。


「スキルポイントはどうやったら使用できるんだろ…。スキルポイントを使いたいと考えるんかな?…おっ?」


スキルポイントを使いたいと考えると、スキルの一覧が映し出された。


ーーーーーーー

・スラッシュ 100

・撫切り 120

・十文字スラッシュ 250

・バックスタブ 400

・剣攻撃力増加Lv1 150

・短剣攻撃力増加Lv1 150

・シールドアーマー 300

・ア〇ンストラッシュ 65536

…etc

ーーーーーーー


ざっとみた感じ、剣士だけでもそれなりのスキルがあるようだ装備する武器の種類で攻撃力を増加させるスキルもあるようだ。


シールドアーマーは何かわからないが、おそらくは防御系に特化したスキルだろう。


「それにしても… ア〇ンストラッシュ…。必要スキルポイント高すぎんだろ…。」


ア〇ンストラッシュだけは、例えポイントが貯まったとしても絶対に取得してはならないと、思いながらメタルスライムを狩る信之だった…。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る