第1話 死んだら神々にあった件

 今朝、布団から起き上がり、いつものように服を着替え学校に行く準備をしていたのは、今年から高校に入学する予定の神城優斗、高校新1年生である。

 家は母親と父親と妹と俺の四人家族で、いつもは

妹に叩き起こされるのだが、今日はいつもと違って妹に起こされる前に起きれたことで、少しだけ気分が良く、朝を迎えられた。


「お兄ちゃんおきてー!!」バン!


バン!と大きな音を立てて入ってきたのは、今考えていた神城家の可愛い可愛い妹である神城真昼、新中学3年生である。


「あれ?いつもは起こされても起きないお兄ちゃんが今日は起きてる?!」


「失礼な!!僕だって自分で起きることぐらい少しは…………ある……わ。ただまぁ今日はただ入学式だから学校で迷わないように早く起きただけだが…」


「そうでしょ!寝坊助なお兄ちゃんが真昼に起こされる前に起きるはずないもんね!!いつも起こしてる私に感謝してね!!」


「うっ!」


 妹の真昼の言葉で心にダメージを食らった俺は床に膝を着き、


「何か言うことある?」


 真昼がニヤニヤしながら見下ろし何かを言うのを、待っている。


「いつも起こしてもらってありがとうございます…。」


「よろしい!」


「くっ!」


 俺は床に膝を着きながら呻いた。


「まぁ、それは、それとしてお母さんがご飯できたって。だからいつまでも膝着いてないで早く降りてきてね!じゃあ、真昼は先に降りてるから、寝癖を直しておきなよ」


「わかった」


 そういい真昼は、階段を鼻歌交じりに降りていった。


「さて、俺も寝癖直しに行くか。」

そういい優斗も階段を降りていった。




「おーー起きたのか優斗。おはよう。」

「おはよう、優斗ご飯できてるわよ」

と優しい雰囲気で声をかけてきたのは、父親である優助と母親である優菜だ。


「うん。おはよーう、父さん、母さん」

欠伸しながら父さんと母さんに朝の挨拶を返し、いつもと同じ席に座って、家族みんなでご飯を食べる。

「頂きます」

と母さんが言い。

「「頂きます!」」

と元気良く返事をした父さんと妹とは別に、優斗だけ静かに食べ始めた。

 朝食はご飯とお味噌汁と目玉焼きとウィンナーだ。


「お兄ちゃん、もうちょい声だしなよーー」


「うん。わかった。明日からは、ちゃんと声出すよ。」

そう言いご飯を食べ始めた。




「それじゃー。行ってきます」

そう言い優斗は、一足先に学校に向かおうとする。


そしてそこに

「あー!待ってよー!真昼も途中まで一緒に行くー」

真昼が走足で向かってくる。


「準備できたか?」

優斗はそう言いながら待っていた。

「うん!それじゃあ行こっか!行ってきまーす!」

「行ってきます」

優斗は二度目の行ってきますといい、今度こそ家から出発した。




「それじゃあな」

「うん!お兄ちゃんも気お付けて学校に行ってね!」

「ああ、わかってる」

そうして妹の真昼と別れ一人で学校に向かう。


「ああー今日は、いつもより早く起きたからちょっとだけ眠いな」

 優斗は独り言を言い、靴紐が解けていたので、結び直すために、しゃがみ込み信号が赤になるのを待っていた。


「危ない!!!!」


と不意に切羽詰まった声が聞こえた。

 どうしたんだ?と思いながら顔を上げ見てみると、子供が赤信号なのに、歩いていた。

 そして、右を向いてみると大型トラックが子供に向かって走っていた。

 しかも、中にいる運転手は何ということか、眠っていた。

 そして、気付いたら優斗は、駆け出し子供を突き飛ばしていた。


 バン!!!!

 と音を立てて優斗の身体は10メートルくらい吹き飛ばされ、コンクリートに身体を打ち付けながら朦朧とした意識の中で、優斗は自分が死に近づいてくるのがわかっていた。


「「きゃーーー!!!!」」


「ああ。もう死ぬなー」

 優斗はそう言いながら、近くにいた人達の悲鳴を聞いていた。

 そして、ついに優斗は薄れてゆく意識を手放した。




「う〜〜ん」

 優斗は朦朧とした意識から「う〜〜ん」という声を、出しながら起き上がった。

「起きたのう、神城優斗くんや」

 声が聞こえて、そちらに目を向けてみると、顎に立派な髭を生やした優しそうな、お爺ちゃんがいた。

 その後ろには、慈愛の雰囲気を纏ったお婆ちゃんやゆるふわ系の綺麗な女性や眼鏡を掛けた切り目の綺麗な女性や魔法使いの様なローブを着た美少女や背丈の小さい美少女や貴社な身体をした眼鏡の男性や筋肉モリモリの渋いガタイのいいオッサンなどという八人の人達がいた。


「へっ!どうゆうこと????」

 







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