麗しき棘たちの夢

私は咲き誇る薔薇の前で祈った。

その棘が世界を支配せんことを。

誰かの作った結末なんて無粋なものを

繊細で無慈悲な緑の王国に持ち込まないで。

ここに流れる時間はまさに深い眠りのごとく。

幻に踊らされる者たちには

決して見ることのできない夢の中を

本当の待ち人の訪れまで

飽きることなく漂い続ける。

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