月の夜に巡り合ったもの

水晶に侵食されていく町。

見上げる私に店主は言う。


あれは想いさ。

強ければ強いほど育ち輝く。

それが何であろうとも。

因果なものさ。

だけど、

そんな想いは特別だと思わないか?


硬質な肌を月下に晒し、

冷たい炎のように揺らめく結晶。

禍々しいほど妖艶。

泣きたくなるほど純粋。


そしてそれは永遠だった。

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