黄金の時が私にくれるもの

想いが溢れそうになったら紅茶を淹れる。

お気に入りの茶葉を入れたポットに、

あなたを想う夜に編んだレースのカバーをかける。

四分待って。

あなたは神妙な顔で頷いた。

くびれたガラスの中を、

黄金の粒は容赦なく滑り落ちる。

それでも。

その時だけは。

決して束縛できない人の時間が

私だけのものになる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る