青い時間の約束

雨降る午後の画廊。

指先を青に染めて微笑む彼の後ろで

画面から立ち上がる

海と空が溶けあって一つになった。

待っていたよと彼が言った。

ずっと、ずっと。

音もなく時間が巻き戻り、

打ち寄せる波のように私を包み込む。

全身を駆け巡る世界に息をのんだ。

ねえ、ほら。

誰の心の奥底にも

遠い日の約束がある。


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