挽歌

哀傷山崩人卒作謌やまくえてひとのみまかれるをかなしびいたみてつくれるうた一首いつしゆ幷短謌あはせてたんか



掛けまくもあやにかしこ

はまくもあなに齋忌ゆゝしも

高龗神たかおかみ闇龗神くらおかみとふ

千磐破ちはやぶる神のみこと何如いかさまに思ほしめせか

伊豆山いづやまみね八十隈やそくま

くまを落ちず大雨ひさめ降らしめ

幾日いくかをも頻降しきふる雨に頻〻しく〳〵も止まぬ大雨ひさめ

霹靂かむとけ稜威いつ雄誥をたけび

山崩やまくゆる音も動響とゞろ

大波の寄するが如く逆纏さかまきて須佐すさ黑泥くろひぢ

大瀧おほたきたぎちもころ

草も木も家も人をもひぢむた流し失せしめ

頻〻しく〳〵逆纏さかま須佐すさ

草も木も家も人をもひぢむたわたおとしき失せし人はも



山崩やまくえて失せにし人の親族うがらはもいた術無すべなのみくらむ



◇長歌幷短歌

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