第一章

第一話 接近

「…ここは?」

シェルターのハッチを開けると、そこには荒野が広がっていた







新暦2010年 4月 太平洋

「なーんか、いいことないかなぁ」

苺型駆逐艦1番艦 苺の観測員、中島はそう言った。現在苺率いる第14長距離偵察艦隊は太平洋の調査に向かっている。

村上「そんなこと言ってるとマジで何か起こるぞ」

同じ観測員の村上がそう言った。

中島「だかよ、実際めんどくさいったらありゃしねえか?こんなところを調べるなら陸さんが調べてる旧ロシアの方がいいと思うんだけどなぁ」

中島がそう言い

村上「旧ロシアだけじゃなくても各国の遺跡・・となる部分も調べなきゃ行けないし、大前提として海を調査して安全かどうかを調べない限り他の遺跡は見れねえからな?」

村上がそう返答する

村上「軍務省はこんなところを調べるなんてどうかしてるんじゃないか?こんなところを調べてもなんもないと思うけどな」

中島「それは言えてる」

CIC「CICから各観測員へ、北北西からunknown艦隊をレーダーで確認した。目視確認し随時連絡せよ」

中島「観測員からCICへ、了解目視確認を行う」

村上「…わりぃ」

中島「謝るんだったらさっさと確認しろ」

村上が周辺を確認する…すると

村上「いたぞ、だんだん近づいてる」

望遠鏡で確認すると木製の船の集団を確認した

中島「観測員からCICへ、unknownを確認した。木製でできた船と見られる、近づいてる模様」

CIC「こちらCIC了解、発光信号か手旗信号、スピーカーによるコンタクトを取る、相手の行動を随時連絡せよ」

中島「観測員了解」

村上「モールスか通信じゃないんだな」

中島「木製の船にだからじゃないか」

そしてスピーカーや信号により

ワレワレハフソウテイコクカイグン、テイサツカンタイデアル キカンノモクテキヲコタエヨ

と言った

村上「手旗信号かなんか見えるか?」

中島「いいや、なんも見えん…!?」

中島「観測員からCIC、艦橋各員へ、unknown艦隊砲身砲撃開始!距離およそ20km!」

幸い砲撃された弾は別のところに着弾した



〜CIC〜

艦長「現時刻よりunknown艦隊をEnemy艦隊と識別、攻撃指揮官、対水上戦闘用意」

攻撃指揮官「対水上戦闘用意」

その掛け声と同時に艦内に警報音がなった

攻撃指揮官「主砲発射用意」

射撃員「主砲発射用意」

苺の主砲が敵艦隊に向けられた

攻撃指揮官「撃ち方よーい」

CIC内が緊張で染まる

攻撃指揮官「撃ちー方始め」

射撃員「撃ちー方始め」

射撃員がレバーを引き、主砲を発射した。主砲はリズム良く弾を発射している。

攻撃指揮官「撃ち方やめ」

射撃員「撃ち方やめ」

攻撃指揮官「通信員、観測員へ状況確認と追撃が必要か確認を。射撃員、必要とあればSSM1Bを発射する」

射撃員「了解」

通信員「CICから観測員、敵艦隊の状況と追撃が必要かを確認せよ」



〜観測員〜

中島「観測員からCICへ、敵艦隊壊滅状態、追撃の必要なし」

村上「観測員からCICへ、乗組員が船から離脱している。」

CIC「CICから観測員へ、状況了解。直ちにヘリを向かわせる」

村上「…容赦ねえなこれ」

中島「今は言葉を慎め」

村上「了解」



〜CIC〜

攻撃指揮官「射撃員は主砲をあちらに向けたまま、SH60を上空警戒、ゴムボートで救助せよ。」

各員「了解」


その後SH60を上空で巡回警戒し、その間に立入検査隊が敵乗組員を救助した。抵抗する物はおらず、順調に行えた。


数時間後


〜CIC〜

レーダー員「敵残像艦確認できず」

攻撃指揮官「了解、状況終了。戦闘用具収め」

射撃員「戦闘用具納め」

攻撃指揮官「これからどうなるんだろう」



〜甲板〜

立入検査隊員「誰か怪我した人はいるか」

隊員はそういうが

?「&'/=”&$&?」

隊員「…は?」

国がちがければ言葉も違う。ごく普通な事だ、だがこの言葉は聞いたことがない。

隊員「隊長、どうします?」

隊員1人では対処ができないため、隊長に相談をした。

隊長「うーん、俺も聞いたことがないな」

?「&/'→ー$&=”::」

隊長「あー、言葉は分かりますか?」

隊長は日本語、英語、韓国語、中国語など様々な言葉で話したがひとつも分からないようだ

隊員「どうしましょう」

隊長「とりあえず、本国に連絡かな」

そう決断すると

?「…あの」

隊長「ん?君言葉わかるのかい?」


言葉がわかる人のようなもの・・・・・・・がいた。

肌は健康的な白い肌で、年齢も18歳前後、10人中10人が振り向くような美少女だ。だが耳が長く、目がオッドアイであり、髪がカラーリングでは出来ないほどの自然な銀髪である。ここでおかしいのは耳が異様に長い事だ、まるで空想上のエルフみたいな感じなのだ。


隊長「あなたは?」

アルシア「私はアルシア、エルフです。」

そう言った瞬間、甲板にいた苺乗組員が一斉にアルシアを向いた。驚きの目で全員アルシアを見ていた。

アルシア「えっと、どうしましたか?」

隊長「え、エルフ?」

アルシア「は、はい…奴隷ですが」

全員「奴隷!?」

その発言に苺乗組員だけではなく、通信で聞いていた他艦隊の乗組員も驚愕した。扶桑帝国では禁忌とされており、奴隷商売を行う人はまずいないが、もし行った場合確実に処刑か永久地下投獄行きが行われる。それが民間人でも、大臣クラスでもだ。

だから乗組員は驚いたのだ。そしてその奴隷を許可した国に怒りや憎悪、軽視を抱く。


隊長「奴隷…なぜそんなことに」

そう言った瞬間、後ろで拘束されていた高級服を着た人物が暴れだした。

?「$/・・~↑↓”→!←/$=$$”:!!!!」

アルシア「ひっ」

アルシアさんはガタガタと震えてる。その瞬間、甲板にいた乗組員は分かった、こいつが奴隷主だと。

隊長はホルスターに入っていたP220 9mm拳銃を取り出した。

隊長「アルシアさん、あの方があなたの奴隷主ですか?正直に答えてください」

アルシア「は、はい…あの人にいつも乱暴されて…」

日本語のため、分からないだろうと思い発言している。それでももしかしたら分かっているかもしてないと言う恐怖やこの人たちを本当に信用したいいのだろうかという疑問感があり、アルシアの心は限界になっていた。

それを聞き、隊長の目は絶対零度のように冷たく、発言も無機質になった。

隊長「扶桑帝国憲法に則り、貴様をこの場で処刑する」

相手に拳銃を向ける


扶桑帝国憲法内には、正当性がない奴隷主または、奴隷商売者を警察か軍人が確認した場合、射撃許可が与えられる。(やむを得ない場合や相手から奴隷をさせてくれなど自分からでは無い場合は即座に奴隷を解放すれば、10日間の軟禁ですむ、奴隷自身は国または各都道府県から保証金が寄付される)


?「:”$=…/:↓=…:…”$!!!」

やつはなにか喋っているが、聞けないので無視する。

隊長「処刑開始」

隊長はP220のトリガーを引いた

周囲に乾いた破裂音が炸裂し、相手の頭に弾が貫通した。

隊員「アルシアさん、ここにいる乗組員に抵抗しないようにとここの隊員のジェスチャー指示に従うように言っては貰えませんでしょうか」

アルシア「わ、わかりました」

アルシアは敵乗組員にその事を言い、隊員は敵乗組員を艦内の牢屋に、怪我人は個別救護室に収容した。

隊長「アルシアさんは、ここの艦長に会ってもらいます。よろしいですね?」

アルシア「はい…」



〜会議室〜

艦長「初めまして、アルシアさん。私はここ苺型駆逐艦の艦長 一宮 斗真大佐と申します。どうぞお座りください。」

40代くらいの人がそう言った。

アルシア「は、はい」

艦長の周辺には幹部員、アルシアの周辺には先ほどの隊長と隊員が居た。

一ノ瀬「私は、一ノ瀬 遥中佐です。よろしくね」

一ノ瀬は20代くらいの人と見える姿で、いわゆる美女と呼ばれる分類に入る。

黒瀬「自分は黒瀬中佐です。よろしくお願いします」

黒瀬は黒髪メガネで、いかにも真面目な人のように見える。

アルシア「よろしくお願いします」

一宮「早速ですが、あなたはどこから来たのでしょうか」

アルシア「私は、アルファスト王国か来ました」

一同「「アルファスト王国?」」



物語は急速に進んでいく

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