詩集 カルデルと荒廃した世界

仲仁へび(旧:離久)

第1話 荒廃シティ



 無限の闇をまとった 町は

 とても静かで


 誰もいない 無人の終着点のよう


 …世界がまるで 今にも終わってしまいそうだ


 遠くの空 憂鬱に笑う

 ほらみた事かと 陰鬱にあざけった


 僕達にふさわしい場所

 出られないから ただここで朽ちていくだけ




 この灰色にかぶれた景色

 色がついていたなんて 昔の人は言っていたけど


 かんじられない わからない


 鮮やかな世界 それって楽しいの?


 モノクロの世界が 耳元でささやく


 生きていて辛いかい?

 そうだねって 笑い返したら


 微笑む死体の幻影見えた


 あいで おいでよ こっちにきな


 楽しい光景は一つも見えないのに


 ああ なんでそんなものばかり 目に映るのだろう




「ストーリー」

 壊れた世界に佇んでいた少女カルデル。

 彼女は、生存者を探して街をあるきまわる。

 だが、どんなに探しても人影一つ見つからなかった。

 カルデルはやがて、世界が正常だった頃を忘れていく。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る