第6話

次の日の朝10時過ぎであった。


機械工主任の男性の婚約者の女性に思いを強めた宗助は、さらに過激な行動に出た。


女性が暮らしているアパートにて…


宗助は、ドアの郵便受けにプレゼント箱を入れようとした。


(カチャッ…)


この時、ドアが勝手に開いた。


女性がカギをかけずに出かけたのか?


宗助は、ニヤニヤした表情で部屋の中へ入った。


(カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ…)


この時、例のチクリオバハンが宗助の悪行をスマホのカメラで撮影した。


部屋の中にて…


台所の冷蔵庫を勝手にあけた宗助は、冷蔵庫の中に入っていた食べ物を勝手に食べた。


それから60分後…


(ガチャッ…)


宗助は、クローゼットをあけた。


クローゼットの中に、女性が着けている下着類が入っていた。


「ワアー、ユニクロのワイヤレスブラだぁ…おっぱいおっきい…」


宗助は、女性が使っている下着類をむさぼりまくった。


(カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ…)


その現場も、例のチクリオバハンがスマホのカメラで撮影した。


隠し撮りされていることに気がついていない宗助は、女性の部屋で勝手し放題していた。


その頃であった。


ところ変わって、石井町の家にて…


正光会病院に入院していた祝彦が予定を早めて退院した。


その後、タクシーに乗って帰宅した。


この日、温夫夫婦は宗助を築山の家の戸籍から外してカンドーした。


祝彦が帰宅してから20分後に、松山市で暮らしている祝彦の姉・まりえ(53歳・専業主婦)の夫婦(夫は58歳・JA全農職員)が家に到着した。


宗助のストーカーがエスカレートした。


まりえ夫婦は、温夫夫婦たち実家の家族を守るために3日前に不動産さんに家を売った。


つまり、ここで暮らして行くことはできなくなった…と言うことだ。


家の広間にて…


広間には、温夫夫婦と祝彦と静江とまりえ夫婦がいた。


秀祝は、部屋の中でふて寝している。


よしえは、つらそうな声でまりえ夫婦が家を売った理由を説明した。


「この家は、とうさんとかあさんで建てたおうちだけど、費用が不足した分はまりえの夫のご両親から借りいれた分があるのよ…そのために、家の名義はまりえの夫のおとうさまになっているのよ…」


静江は、イラついた声でよしえに言うた。


「そんなことは分かっているわよ!!」


よしえは、つらそうな声で言うた。


「なんで大きな声で言うのよぉ…おかーさんしんどいのよ…」


温夫は、あつかましい声で言うた。


「そんなことよりも、家を売ったあとはどうするのだ!?わしらにホームレスになれと言うのか!?」


まりえは、怒った声で言うた。


「今から、今後の住まいのことについて話し合いをするのよ!!」


よしえは、あつかましい声で言うた。


「その前に、弓華の学校はどうするのよ!?」


まりえは、怒った声で言うた。


「だから、順番に話すから待ってよ!!」


この時、家族全員がひどくイライラしていたので、おだやかに話し合いをすることができなくなった。


ところ変わって、女性が暮らしているアパートにて…


宗助は、洗濯かごをあさった。


「ああ、濡れてる…」


宗助は、汚れている下着を激しくむさぼった。


その時であった。


「ギャアアアアアアアアたいへーん!!変質者が部屋の中にいる!!」


通りかかった女性がし烈な悲鳴をあげた。


宗助は、ベランダから飛び降りて逃げた。


(カシャ、カシャ、カシャ、カシャ、カシャ…)


例のチクリオバハンは、宗助の悪行をスマホのカメラで撮影した。


チクリオバハンが撮影した写真は、スマホのメールに添付して送りつけた。


送り先は、東京と名古屋と大阪の民放テレビの報道局であった。


例のチクリオバハンが撮影した写真が大阪の民放テレビのワイドショー番組で報じられた。


ケーサツからケーコクを受けたのにストーカーをつづけた宗助は、全国ネットの番組でさらしものにされた。


そのせいで、弓華は学校へ行けなくなった。


ところ変わって、別宮町にある小学校にて…


この時、学校は授業中であった。


みんなが集中して授業を受けている時に、スピーカーからテッキンのチャイムが鳴った。


チャイムのあと、女性の教師が伝えた。


「授業中のところたいへんもうしわけございません…緊急のお知らせを申し上げます…先ほど、(大阪の民放テレビのワイドショー番組)で、ケーサツからのケーコクを無視してストーカーをしていた男のニュースが報じられました…ストーカー男は、本校児童のオジです…このため、来週月曜日から当分の間休校いたします…児童のみなさまは、大至急帰宅の準備を始めるようお願いもうしあげます…」


この時点で、学校の活動が停止された。


それから60分後…


帰る支度を終えた児童たちは、一度体育館に集まった。


全員がそろったあと、緊急の全校集会を開いた。


校長先生は、例のワイドショー番組の内容を伝えたあと来週から当分の間休校することを全校児童に伝えた。


全校集会は、10分で終了した。


その後、全校児童たちはお迎えに来た保護者たちと一緒に帰宅した。


弓華は、迎えに来た静江と一緒にタクシーに乗って帰宅した。


「おとーさん、おかーさん、弓華を連れて帰ったわよ。」


温夫夫婦は、おたついた様子で弓華を出迎えた。


「お帰り…弓華、よく帰ったわね…早く上がって…」


しばらくして、家の前に高田引越センターのトラック1台が到着した。


家で使用していた家具・家電製品などの大きい物は、引越センターの中にあるトランクルームへ運ぶ…


温夫夫婦は、身の回り品と貴重品と法的に関わる書面を持ち出して家から出た。


この時、みわこがまだ帰宅していなかった。


みわこは、弓華を一時預かり施設に預けたあと車で今治市内を逃げ回っていた。


スマホの電源を切っているので、電話がつながらない…


一体、どこへ行ったのだ…


そんなことよりも、宗助のストーカーが全国ネットのワイドショー番組で報じられたので、ここにいることができない…


みわこは置いて行こう…


その上に、秀祝も家にいなかった。


秀祝は、スマホを置いて家から出て行った…


そんなことよりも、逃げなきゃ…


秀祝も置いて行こう…


温夫夫婦と祝彦と弓華と静江は、まりえ夫婦と一緒にいずみ観光のマイクロバスに乗り込んだ。


その後、マイクロバスは家の前から出発した。


マイクロバスは、国道317号線から県道を通って、国道196号線へ抜けた。


このあと、菊間・北条方面を通って松山市内へ向かった。


温夫夫婦たち家族は、ほとぼりがさめるまでの間松山市内のホテルに滞在する。


帰る家をなくしたみわこと秀祝と宗助は、自暴自棄におちいった。


今の3人は、冷静に物事を考える能力を喪くした(なくした)ので、自暴自棄におちいった。


その日の夜、恐ろしい事件が今治市内で多発した。

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