第3話

時は、深夜11時55分頃であった。


ところ変わって、石井町の温夫夫婦の家族たちが暮らしている家にて…


機械工の主任の婚約者さんにストーカーしていたことをラジオでチクられた宗助は、フラついた足取りで帰宅した。


宗助は、ものすごくゲンナリとした表情で家に入った。


同時に、静江がひどくおたついた声で宗助に言うた。


「おにいちゃん!!なんで今ごろ帰ってきたのよ!!」


宗助は、つらそうな声で『寝たい』と言うた。


静江は、泣き叫ぶ声で宗助に言うた。


「おにいちゃん!!ちょっと来てよ!!」


宗助の右腕をつかんだ静江は、宗助を広間へ引っぱって行った。


この時、広間がめちゃくちゃに荒れていた。


ちゃぶ台に載っていた食器類がめちゃくちゃに壊れていた。


同時に、せっかく作った料理がぐちゃぐちゃになった。


その様子を見た宗助は、顔が真っ青になった。


これは一体、どういうことだ…


静江は、泣き叫ぶ声で宗助に言うた。


「おにいちゃんが(機械工の主任)さんの婚約者さんにストーカーしたことが原因で、にいさんが暴れ回ったのよ!!」


宗助は、つらそうな声で言うた。


「にいさんが…暴れ回った…ぼくのせいで…にいさんが暴れ回った…」

「にいさんは、2時間前に救急車で正光会(病院)へ運ばれたのよ!!」

「にいさんが…救急車で…運ばれた…」

「おにいちゃんのストーカーのせいで、にいさんはセーシンビョーインへぶち込まれたのよ!!」


静江からボロクソにヒナンされた宗助は、全身を震わせながら泣いた。


宗助が機械工の主任の婚約者さんにストーカーしたことを聞いた祝彦は、ものすごい怒りを爆発したあと、し烈なさけび声をあげながら家中を暴れ回った。


その際に、静江が祝彦に顔を殴られた。


静江の右のほほに、大きなばんそうこうが貼られている。


静江は、宗助を怒鳴りつけた。


「おにいちゃん!!おとーさんとおかーさーんがものすごく怒っているのよ!!義姉(ねえさん)がおかーさーんからボロクソに言われたあとおとーさーんに平手打ちで顔を思い切り叩かれたのよ!!」


この時、広間のとなりの部屋から温夫の怒鳴り声が聞こえた。


「宗助!!部屋に入れ!!」


温夫の怒鳴り声を聞いた宗助は、その場から逃げようとした。


しかし、静江に止められた。


「おにいちゃん!!とにかくおとーさーんとおかーさーんにあやまってよ!!」

「イヤじゃ…イヤじゃ…」

「あやまらなかったら、おにいちゃんの立場が悪くなるのよ!!あやまってよ!!」


ところ変わって、広間のとなりの部屋にて…


部屋には、温夫よしえ夫婦とみわこの3人がいた。


みわこの顔は、赤紫色に腫れていた。


みわこは、温夫からよりし烈な平手打ちを喰らった。


衝撃の規模が大きかったので、より大きな傷を受けたようだ。


みわこは、なんで温夫からし烈な平手打ちを喰らったのか?


それと宗助が犯したストーカーととどういう関係があるのか?


よくわからない…


話は変わって…


温夫は、部屋に入った宗助を怒鳴りつけた。


「座れ!!座れ!!」


よしえは、あつかましい声で宗助に言うた。


「座りなさい!!」


宗助は、つらそうな表情で温夫よしえ夫婦の向かいに座った。


よしえは、静江にも座るように命じた。


「静江も座りなさい!!」


静江は、つらそうな声で言うた。


「なんでアタシも座るのよ~」

「静江も、おとーさーんとおかーさーんから大事な話があるのよ!!早く座りなさい!!」


静江も、つらそうな表情で温夫よしえ夫婦の向かいに座った。


よしえは、あつかましい声で宗助に言うた。


「あんた何考えとんで…あんたは、自分のことがなにも分かっていないわね!!」


宗助がなまいきな表情で温夫をにらみつけていた。


「オドレクソアホンダラ!!甘ったれるな!!」


(ガツーン!!)


宗助は、温夫からグーでこめかみを激しく殴られた。


よしえは、あつかましい声で宗助に言うた。


「おとーさんにあやまりなさい!!ドゲザしてあやまりなさい!!」


なんでドゲザしてあやまらないかんのぞ…


宗助は、ものすごく鋭い目つきで温夫をにらみつけた。


「オドレ宗助!!」


(ドスーン!!)


温夫は、よりし烈なさけび声をあげながらグーでテーブルをたたきつけた。


そして…


「うううう…」


温夫は、女々しい声で泣いた。


よしえは、ものすごくあつかましい声で宗助に言うた。


「あんたは、1ヶ月前にケーサツからケーコクを受けたんでしょ…ケーコクをむししてストーカーした…と言うことは、あんたはローヤにぶち込まれるのよ!!…夕方のラジオの番組で宗助が女性にストーカーした情報が流れた時、おとーさんとおかーさーんがどれだけつらい思いをしたのか…分かってないわね!!」


宗助は、なおもひねた表情を浮かべていた。


よしえは、よりし烈な声で宗助をボロクソにヒナンした。


「宗助は、生まれた時から結婚する資格がなかったのよ!!おかーさーんがいよる言葉が分かっていないわね!!」


よしえからボロクソにヒナンされた宗助は、ワーとさけびながら温夫をグーで殴り付けた。


「ワー!!」


(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)


殴られた温夫は、より女々しい声をあげて泣いた。


「もうええ…もうええ…宗助は、わしらの思いをぶち壊すのか…」

「(ひねた表情で言う)あんたらの思いってなんぞぉ~分からないよ…」

「宗助がいい子に育つことがわしらの思いや…なのに…暴力をふるうとはどういうことだ…ストーカーする子はわしらの子じゃない…うううう…」


よしえは、よりあつかましい声で宗助に言うた。


「あんた、このままだと家が壊れてしまうのよ…このままだと、家族が仲よく暮らせなくなるのよ…それでもいいの!?」


(ペッ!!)


宗助は、温夫よしえ夫婦とみわこにツバを吐いて、席をけとばしたあと部屋から出て行った。


ああ…


なんて恐ろしいことをするのよ…


なんで、うちらにツバを吐くのよ…


自分がしたことを反省せずに、ひねくれるなんてサイテーね!!


温夫よしえ夫婦は、宗助に対してよりし烈な怒りをくすぶらせた。


同時に、宗助も家族たちに対してよりし烈な怒りをくすぶらせた。


ところ変わって、家の外にて…


「ワーッ!!」


(ガシャーン!!)


寮に帰らずに外でフラフラしている秀祝は、近所で暴れ回っていた。


秀祝がむしゃくしゃしている時、家の近所で暴れ回っていた。


近所の家の窓ガラスを割りまくる、家の前のゴミ入れをひっくり返す…


近所の人たちは『秀祝が暴れる原因は、祝彦とみわこにあるのよ…』などと言うてボロクソにヒナンしまくった。


そのたびに、温夫とよしえと静江はものすごくつらい立場におかれる。


なんでこんなひどい目にあわなきゃいけないのか…


このままだと、町内で暮らして行くことができなくなる…


どうすればいいのか…


ところ変わって、頓田川沿いにある正光会病院にて…


祝彦は、手足をくさりでしられた状態でパイプベッドに寝かされていた。


「オレになんの落ち度があるのだ!!帰せ!!家に帰せ!!」


暗やみに包まれた病室で、祝彦はし烈なさけび声をあげていた。


しかし、反応は全くなかった。


「出せ!!ここから出せ!!」


祝彦は、一晩中さけびまくった。


祝彦の精神状態は非常に危険なので、2~3日の間経過観察のために入院することになった。

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