第15話 蠢 =動きめきたる意志= 動
衝撃を
しかも―――
「皆さまお
新国家樹立を宣言したエルフの王族と見られた者に代わり、今度は漆黒の導衣に身を包んだ、とある高位の魔導師の女性が事の経緯を述べ始めました。
「私はこの度、さある御方により新たなる国家の女王陛下の『
【黒キ魔女】―――この魔界で最早知らない者の方が珍しいほどに知れ渡っている超有名人、そんな人物が既に新女王のブレーンに就いていた、まだ更には―――
「あ……あそこにおられるのは、我ら〖聖霊〗の竜吉公主様?!」
「いや、それだけではない……その隣には〖神人〗のウリエル様までも?!」
何も新しき国家は、一人のエルフの
「お鎮まりを……皆様方が動揺されているのは判りますが、柔軟に受け入れてくれることを、〖昂魔〗の
〖聖霊〗〖神人〗、そして〖昂魔〗―――魔界を支える“
「そしてここに―――魔界の王
魔王勅命の下に認可されていた―――この魔界の絶対的な権威の
しかし、もう、逆らえない……既にこの魔界の王自らが『勅命』と言う、最も強く効力のある
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
とは言え……? 新国家がマナカクリムの地に樹立した―――と、
それに……良く視れば―――?
「アレ?
「いや、そんなバカな……??」
新国家スゥイルヴァンの女王と成った……と見られる、エルフの女性と思わしき人物が?
「ぷっひゃあ~♪! 大仕事終えた後の一杯って、サイッコーだづえ!!おお~~う
先程の、あの
それはその場、この酒場に偶然居合わせた街の住人達にしてみれば、妙に気前のいいことを言う一人のエルフの女性だとしか思わなかっただけに―――
けれどこの気前のいいエルフの女性の事を良く知っている者達からしてみたら…
「全く―――何を考えているのかしらねえ。」
「考え……があるようには見えないのですが―――」
「るっせえぞう~~りゅうきちぃ……(ヒック) そ~~れにシルフィ―――あんたはまだ呑みが足らん様だなあ?(ゲヘヘ) うらうら呑め呑めえぇ~い!胃液が逆流するまでえ~~!!」
「あのーーーこれ……『ハラスメント』として魔王様に提訴したら、絶対勝てますよねえ?」
余計な一言を発してしまい、
{*このあとよろしく、魔王サンから『
{*それとまた、この大盤振る舞いの支払いは、一体誰が? それは―――……
『ヨシ、グレヴィール、あとはお前が払っとけ。』
その時の侯爵はニコヤカ対応であった事は、最早言うまでもない。}
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
その一方―――『あの者達』は……
「ははっ―――そうでありますか……
自分が崇める『神』からの
確かに現在の『グリマー』を捕え、その
「『勇者』様―――少しお話しが……」
「どうした、『賢者』。」
「実はあの『グリマー』に施そうとした私の策が、失敗してしまった模様でして……」
「なにぃ?!だからあれほど言ったのだ、あの場で
「それではまた時間を
「ちぃ……忌々しい―――」
この男は……その武勇は優れるものの、深く
しかし―――だからこそ、この私が
さあ―――踊りなさい……私の可愛い
今回の一連の事象は、ある特定の意志に
そう―――『魔界への侵略』……それは、魔界に於いて『ラプラス』と定義された者達が
それは、『賢者』なる者もそうなのではありますが、『勇者』を筆頭とする
それはまた、『ラプラス』の中でも特に最上種を意味する存在でもあったのです。
つづく
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