パラミリー・ラヴ (第一稿)

春嵐

第1話 彼女の日常A

 ずっとこうやって、生きてきた。

 むかしから、頭は良くなかったけど、器量は良かった。自分の顔はよく分からないけど、良いほう、らしい。特に誰からも声はかけられないし、誰とも付き合ったことがないので、自己評価は低い。

 そんなこと、どうでもいい。

 闘えれば。

 それで。

 それでいい。

 今日も、高時給アルバイトで手に入れた体育館レベルの部屋で。

 闘う。


「よし、時間だ」


 ストレッチは入念にした。武器設定も完璧。時間ちょうど。


「パラミリー、起動」


 仮想空間。

 自分のつけている装置を、チェック。大丈夫。ちゃんと動く。Wi-Fiも快適。


「さあ、今日もるぞっ」


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