第2話


「たたた大変だ...!」


俺は大慌て彼女に近付き、

少しでも雨に打たれないようにと、

傘を彼女の頭上にかざした。


それから、キョロキョロと挙動不審にも

辺りを見回し、


パンツモロ見えなのはヤバイと思って、

恐る恐る、彼女のめくれてたスカート丈を引っ張り、なんとか紐パンを隠すことに成功した。


そ、それにしても。


意識があるのか怪しかった。


俺が直ぐそばにいるのも気がつかないみたいで、うつ伏せに近いやや横向きに倒れていた。


と、取り敢えず声をかけてみるか...。


「ひ、氷室さん..!」


反応は少しだがあった。


きれいに整えられた眉毛がぴくんと動いた。


なんか、意識はあるっぽかった。


「んん...」


掠れ声を発し、俺をちらりと冷たい目で一瞥した。彼女は立ち上がろうと

したみたいだが、


「やば...力入んない...」


と再び、目を閉じてしまったんだ。


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