拉致から始まった裏社会生活

飛翔

第1話「何処だここ」



「……何処だここ」


 暗い。周りがなにも見えない。

 声出していいのかすら分からない状況だが、助けを求めるには音は必須。

 ビビりまくってるけど、思い切って………


「おーい、誰かいないかー」






 ……………………………………………






(ふぅ〜)


 反応なしっと。

 

 俺になにがあったんだ?

 まるで記憶がない。昨日?の晩御飯は覚えてるのに。

 何でこんなとこにいるんだ?


 顎に手を添えながら考える。

 考えられると思ったのはのは3つ。


1 拉致られた


2 自分でここまで来た


3 夢または転生


 1はマジでだるい。拉致とか世間的にアウトだろ。でも傷一つついてないし、薬でも飲まされたか? 助かってもいろんな人にこの事について話さなきゃいけなくなるだろうし。面倒い。


 2はまだマシだな。自分で考えてここに来たのならまだ許せる。何かしら理由もあるだらうし。まあ思い出せないけど。


 3は神だよね。どっちも同じくらい楽。転生は楽しそうだしいい。まあ無いと思うけど。


「はぁ…………ん?」


 んにゃ待てよ。 

 拉致なら逃さないために拘束とかするよな。

 でも手足は拘束されてないし、見張りもいない。あまりに自由すぎる。


(酷い組織に捕まったとかではないか)


 少し気が楽になった。

 俺は立ち上がって辺りを見回す。


「マジで何も見えねぇ」


 光がないとこんなに見えないもんなのか。


 まあ、現代の世の中には便利なものがありますからね。何処へでも持って行ける軽くてスマートなフォンが………




 ………ん? 

 あれ? 無い、無いぞ。


「う、うぅぅぅぅ…」


(そりゃそうか………)


 俺はその場でうずくまりながら唸る。


 日頃助けてくれているスマホの有り難さを思い知りながら、とあることを思った。


 スマホがないということは、誰かに奪われてるということだ。

 記憶がないから分からないが、スマホを持ち歩かないほど馬鹿ではないはずだ。


 道中落としたというのも無さそうだし…。


「ど、どうしよう」


 完璧に頭が真っ白になった。マジで転生したのか?それとも夢?

 はっ!まさかもう死んでてここは死後の世界とか!?


 …………マジでありえるな。こんだけ暗くてなにも感じない所、死後の世界にしか無さそうだし…………。

 あぁ、マジで頭がそう訴えかけてくる。ここは死後の世界なのか?だったらなんで死んだんだ?殺されたのか?




 もう何でもいいからここから解放してくれぇぇぇぇ!








 





 とりあえずやることないから寝ることにした。




————————————————————

 

あとがき



 初投稿。

コメくれたら嬉しいかもです。

思うがままに自由に描いていきます!




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