妖怪種明か死
ニート
第1話
放課後、夕日が沈む中授業を終えた生徒がわちゃわちゃと賑やかな笑い声とともに自宅へ帰ろうとしている……
「昨日さー、ポン●ツっていうやつの動画見ててさー」
「あぁー、あの下ネタばっかり言う勘違いブサイクの手品のやつだろ」
「それそれ、あいつのやってたマジック練習してできるようになったんだよなぁ」
そう言いながら彼は財布から小銭を取り出した。
「たしかさー、ここでこうして……」
「そこで取ったように見せて実はそっちの手にあるってやつだろ、お前下手すぎwww」
「おい先言うなよそれをよぉ、ってアレなんだ?」
「はあ? お前何言ってん……」
ブシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!
勢いよく血しぶきが上がる、そしてもう一つの方からも……
「……た……ね……アカスナ……」
ギイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ
そうつぶやいて暗がりへ消えていった。
赤く染まった肉塊となった生徒の残骸を背にして……
「ねー、聞いた? ○○県の生徒が帰宅中にすっごい殺され方したんだって」
「あー、切り刻まれたか潰されたかでミンチになってたんだってね」
「通り魔かな?」 「無敵の人ってやつじゃないやっぱ?」
全国の学校でこの話題で持ちきりだ。 警察はマスコミにもほとんど情報を明かしていなかったがこの話はなぜか
全国の小中高生あたりに有名になっていた。
「被害者のスマホに種明かし○○チューバーの動画が残ってたんだってね」
ギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギギ……
ギココココココココ……
「アカスナ……ゼッタイ、バラス……ナ……」
「Hey guys, I'll show you very easy and awesome trick!」
「This card is ……what? oh, sorry , I'll shouhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhhh……」
「タ……ネ……アカス……コロス……」
ギギギギギギギギギギギギギギ……
「このカードだね、覚えた?」
「うん!」
「じゃあこれを、こうして指を鳴らすと……」
パチンッ!
「ほら!」
「えぇ~!?」
「もう一回やるよ、ほら!」
「すごーい!!」
パチパチパチ……
ズズズ……
「これタネ簡単だよ!!」
「まずカードをトランプの真ん中に入れて指を鳴らすと上がる。もう一度同じように
カードを真ん中あたりに入れるんだけどまた指を鳴らすと一番上に上がる。
種明かしすると真ん中に入れるフリをして上から2枚目に入れる。その際、2枚目に入れているのがばれないように
行う。一度デックの真ん中あたりを指で持ち上げてそこにカードの片側だけくっつけてそれから2枚目に入れ
るなどして誤魔化しとく。それから指を鳴らした後はカードを1枚めくるフリをして2枚めくる。2枚のカードが
分かれたりして2枚あることがばれないよう気を付けてね。また2枚とも裏返してもう一度同じ現象を行うけど、
今度はカードの表面を見せる必要がないから1枚目にあるカードをそのままデックの中に入れる。
そうしたら普通に1枚目をめくれば中に入れたはずのカードが上がってきたように錯覚させることができるってね」
「おお~!!」
ズズズズズ……
妖怪種明か死 ニート @pointinline
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。妖怪種明か死の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます