第4話 島の広さは千葉ネズミーランド半島の約二倍
あたしたち猫にとって、
「銃で
あたしは
「あれは
まだ緊張がほぐれていない様子の黒い仔猫も、グルーミングしながら説明してくれた。
「僕の名前は
「
「うん。
「ローコーって?」
「銃を撃った人さ。みんな、ローコー
「大統領?」
「この無人島を買って、猫の楽園にした人さ」
この島へ移り住む以前は、ボランティア活動で、捨て猫を保護していたが、次々と猫を拾ってきては飼うものだから、家中が猫だらけになってしまい、家の中に収まりきれない猫や、外出好きな猫が
「ローコーは動物好きだからね。どんな動物だって殺さないよ」
「カラスみたいな
「
「確かに、害があるから害鳥だし、害がなければ、害鳥じゃないからね」
「反対に、猫や人間に食べられちゃう魚や、鳥などの被害者側からすれば、猫や人間こそ、自分達を
「ふーん。猫も人間も、自分が
「加害者は、危害を加えていることに気づかないものなんだって」
「そういうものかもね。気をつけなくちゃ、ね」
「被害者になれば、誰が加害者なのか、分かるって」
「弱き者が害され、強き者が害する、
「害を加えるために生きている生物なんか、いないってさ」
「あたしの
「僕にすれば、救いの
「とにかく、話の続きは、この草原を離れてからにしよう」
空飛ぶ犬と呼ばれるほど
「わかった。この
草原を駆け抜け、樹木が生い茂る森の中へ入ってしまえば、もう猫たちのもの。
あたしは黒猫クーへ、
「こんなデコボコ道をカッ飛ばすなんて、ローコー大統領は体力があるんだね。それにしても、何を急いでいるの?忙しいの?」
と訊ねた。
黒猫クーの話によると、島の各所に設置された猫のエサ
黒猫クーが、
数値で表すと、日本の千葉県にある
人が歩けば四時間以上かかるらしい。海底火山が
「僕たちも朝ごはんを食べに行こう」
と、黒猫クーは走り出した。エサ場の第一ポイントは、大統領ローコー
大統領の家なんだから、さぞかし
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