第2話 カ~ラ~ス~なぜ鳴くの~?その理由は猫にとって恐怖なり
ギャア!
ギャアギャア!
けたたましいカラスの鳴き声に目を覚ましたあたしが、
急降下の先の草原では、小さな
どちらが
「あの黒猫、カラスに狙われている!」
カラスは、光るものを
目のみならず、
「助けに行かなくちゃ」
三毛猫のあたしは、
普通の猫が、時速五十キロで走るところを、あたしは
急げ!
そう思うと、力がみなぎる。地を
あと九秒、八秒、七秒、六秒、五、四、三、二、一、今だ!
するどい爪を
ドーン!
と、すさまじい
驚いたカラスたちは、
カラスへ飛びかかろうとしたあたしは、耳を
ヒックリ返ると、
その背後に、
「危なかったな」
と、頭をなでた。救いを求める黒猫の意思が理解できたのだろうか、助けられた黒猫も、
「怖かったよお。お腹も空いていたし、心細かったよお」
と
仔猫の
猫の
「朝ごはんを用意しておいたから、早く帰っておいで」
と言い残すと、忙しいのか、急いでいるのか、自転車を立ち
枯れ草が
しかし、さすがに、同じ猫同士の黒猫は、気づいたらしく、
「いつも、そんなところで寝ているの?」
と声をかけてきた。
「そんなところで寝てたら、風邪ひくよ?おばちゃん」
「おばちゃんじゃナーイ!」
あたしはガバッと起き上がり、
「おばちゃんじゃなくて、お姉ちゃんだっつーの。それに、あたしの名前は、三毛猫ミー」
「ミー姉ちゃんだね。僕の名前は、黒猫クー」
「黒猫のクーか。宜しく……」
と言おうとしたとき、低い朝日を背に、数匹の黒い影が伸びてきて、あたしの白い足を黒く
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