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  • 第一話 少年と少女への応援コメント

    個性豊かなキャラクターがしっかりと描けている点はすごく良いと思います。
    “会話”に重きを置いているプロローグなんだなーと感じました。

    ですが、私なりにアドバイスするとしたなら、この展開はあまりネット小説受けをしないと思います。
    根拠は三つ。
    ・異能系や魔法のファンタジーは総じてハイスピード展開。
    ・異世界ファンタジーはスローライフ的な要素を除いて、全て序盤で大事件を起こして物語勢いを作る傾向にある。そしてその傾向の作品の方が読者受けが大きい。
    ・会話に重きを置いた作品はギャグコメディ作品の特徴である。

    一話プロローグにおいて、主人公やその周辺の環境の説明、ヒロインの導入など書かなくてはいけないことが多いのは、当たり前なのですが、そこで情報の取捨選択が大事になってきます。
    例えば、この作品の物語の冒頭は主人公の農業に対する愚痴や小ボケが主です。これは主人公の人となりを表現するのにはもってこいですが、やはりどうしても展開が遅くなってしまいます。

    異世界転生の作品が受ける理由の一つは、序盤から「転生しちゃったけど、俺どうしたらいいの~!?」的な切羽詰まった状況を持って来て読者の興味を惹くことにあります。

    しかし、この作品はやや読者の引き込みが甘いです。
    読者的に、この物語に書いてあることだけを読み解いて言い表すならば、
    「なんか不思議な能力があるっぽい世界で、ヒロインが祈るポーズをしたら水が出てきて、野菜に落ちて野菜がキレイになった」
    これだけが、読者に与えられる衝撃です。
    いかに薄味か、伝わりましたでしょうか。

    たぶん起承転結がハッキリとし過ぎているからでしょうね。

    同じような異能系異世界ファンタジー作品というのは、このカクヨムだけでもかなりの数ありますので、ランキング上位の作品(時代を先取っていたいだけで面白くない物もあるが)やここ数か月で伸びている作品を序盤だけでも、ぜひ見てください。
    差別化を図るという点でも、絶対に得るものがあると思います。


    ご一考ください。


    作者からの返信

    丁寧なアドバイスありがとうございます。初めて感想を頂けたので、とても嬉しいです。

    アドバイスについてですが、何も言い返せないくらいの完璧な内容でした。
    ・序盤の展開が遅い

    これは確かに私の悪癖だと思います。導入の部分で全てを説明しようとするあまりに、文がどんどんと膨らんでいってしまうのです。
    指摘を受けた後に自分の小説を俯瞰して読むと、確かに一話めのインパクトが欠けているように感じました。気付かない内に、重要な部分が二話目、三話目へと引き延ばされていたのです……。

    インターネット小説も、実を言うとあまり読んだことがなかったので、これを機に触れてみようと思います。

    私は今回の件を受け、もう一度序盤の展開を組み立て直そうと考えています。時間がかかろうとも、もっと面白い小説が書けるように挑戦してみます。
    どうしても変更が難しい場合はそのままになりますが、意識が変わったのは間違いありません。

    改めて、貴重なご指摘ありがとうございました。

    編集済