第4話神様相手に交渉
頭の中に流れ込んで自分の記憶とハンズの記憶が融合する。
なんか最初は変な感じで気持ち悪かったけど暫くしたら落ち着き自分とハンズ、2人分の人生がごちゃごちゃにならず整理して引き出せるようになった。
「うまく記憶を引き継げたようだね、これで分かったかい、突然顔も体形も変わったりしたら周りの人間は誰も君がハンズ=ローレンと言う人間だと分からなくなってしまうんだよ」
「確かに、万年ギルド最低ランクと馬鹿にされ、日々薬草集めで何とか生活してる人間だという事、43にもなって未だに童貞って事、お金貯めて娼館に言ったら気持ち悪がられたショックで手すら触れられなかったこと…。 そんな人間がある日突然イケメンになったら誰も本人と認めないですね」
「うん、合っているけど、今言ったの君自身の事だからね、それにイケメンにはなれないよ? なんせ43歳だし」
「ほんと最悪、25歳で死んで、転生したら43歳、18歳も歳取ってるし、顔は前世よりひどいし、髪の毛薄いし、顔脂ぎってるし、腹は出てるし…。 これ何とかなりますよね? せめてダンディに!!!」
「そうだね、体形や髪の量は徐々に変化をさせるとして、顔はどんな感じの顔にしたいんだい?」
「イケメン俳優的な顔で!」
「うん、無理!!!」
そう言って光る玉の形をした神様は即答しやがった。
「即答しなくても、じゃあダンディな俳優っぽい顔で!」
「それも無理!! ベースはそのままだから、骨格が変わるほどの変化は出来ないよ。 だけど流石に可哀そうだから、今の骨格をベースにこの世界で中の上ってぐらいの顔になる様にしてあげるよ」
「そこはせめて上の下でお願いします」
「まあ仕方ないね、とは言え顔の変化が終わるのには3~4か月かかるからそれまでは我慢してね」
「わかりました、それに体形もスリムにしたいなら後は自分で筋トレするなりしろって事ですね」
「そういう事、あと、年齢に関しては、魔力の器が大きくなればなるほど老化が遅くなるから、頑張って器を大きくすればこれ以上老化しにくくなるよ」
「それは、魔物とかを倒して生命力や魔力を吸収して強くなれって事ですか?」
「そうだね、さっき倒したホーングリズリーの上位種、レッドホーングリズリーの魔力と生命力を吸収してるから、生前のハンズ=ローレンより肉体も強化されてるし器も大きくなってるから、この調子て魔物を倒しまくれば、これ以上老化しないで済むだろうね」
「そうですか、職業冒険者確定ですか…。 とりあえず、森の中で武器もない状態で居るのもなんですから町に戻って家で付与してもらった力や魔法なんかの事を詳しくお聞き出来ますか?」
「そこは自分で身につけるのは普通じゃない?」
「普通はそうなんでしょうが、既に普通じゃないんで、それに頂いた能力の微調整とかお願いしたいですし」
「やれやれ、ホントなら拒否すこととも出来るんだけど、最低でも1年は君に死なれたら困るから監視するつもりだったし、出来る限りの事はしてあげるよ」
「ありがとうございます。 じゃあ町に帰りましょうか」
そう言て立ち上がり、近くにあった薬草の詰まった袋を持ち上げ町の方に歩き出そうとする。
「ハンズ君、そのレッドホーングリズリーを持って帰らないと。 せっかく討伐したんだからギルドに持って行って換金しないともったいないよ」
「そうは言ってもこんな巨大なクマの死骸持ち運べませんよ」
「それはホラ、収納魔法があるじゃないか、君が望んだ能力の一つだよ」
「ああ~、確かに、っでどうやって使うんですか?」
そう言うと光る球体から小さな光りが飛んできて自分の中に吸い込まれていく。
あっ、なんか使い方が分かった気がする。
これ便利…、他の事もこの方法で教えてくれたら楽なんだけど。
「これで使い方が分かっただろ、じゃあ収納してみようか」
そう神様に言われるまま、頭に入って来た方法でレッドホーングリズリーを収納する。
イメージとして別空間を開き、そこに該当の物を吸い込ませる間隔かな? 試しに薬草の入った袋で実験してみたけど、別空間を開いて自分で手を突っ込んで収納する事も出来るみたいだ。
う~ん、色んなものを収納しだしたら何が入っているか忘れそうだったけど、頭の中に何かリストみたいなものが浮かんできて忘れないようになるんだ。
なんか便利…。
そう思いながら、先程袋に入っていた薬草などがあれば採取をしながら町に向かう。
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