第6話 能力の詳細

「とりあえず、とりあえず一つ一つやっていこう。」


「そうですね。」


「まず手紙にもあったようにスキルの確認。」


(頭に浮かべる感じでいいんだよな…?スキルスキル…)


すると頭の中に何かが広がった。






ネーム 双葉成美




スキル 一心同体 召喚 契約 鑑定眼 翻訳




魔法 生活魔法    






(うん、わからん。これは…どうなんだろう…)




(とりあえずメモメモ…)




「はい、次白雪さん。」


俺は紙とペンを渡した。




「はい。えっと、頭に思い浮かべればいいんですか?」


「そうらしいよ。スキルって思い浮かべると出てくるっぽい。」




「わかりました。スキル…スキル…」


そして白雪さんの能力は…






ネーム 白雪花音




スキル 一心同体 召喚 契約 鑑定眼 翻訳




魔法 生活魔法 




「…?全て同じですね。」


「だな…どういうことだろう……これ詳細見れないのかな。」


「見られるんじゃないですか?こう、また念じれば。」




「やってみる。詳細…詳細…」








一心同体 「一方の持つ能力をもう一方も使用することができる。」


      「魂で繋がれた者たちの能力、スキルを使用することができる。」


      「???」


???  「この能力は現在使用不可。」






召喚 「使い魔となる魔物を召喚することができる。」






契約 「他者と契約を行うことができる。契約を破った代償は契約の内容により大きさが異なる。」






鑑定眼 「自分や他者の能力を見ることができる。」



翻訳 「自動的に自分の話している言語に聞こえるように、相手には相手の喋っている言語になるよう翻訳する。」






生活魔法 「自分の身体の汚れなどを洗浄する魔法。」










「なるほどね。」


「私と双葉さんのスキルが統一されたのは一心同体ってスキルの効果ですね。」


「おそらくこの召喚、契約のどっちかが私のスキルなんでしょうね。」


「だな。魔法とかも統一されるのかな?」


「多分?」


「魂で繋がれた者たちってのはなんだろう。俺たちの他にも魂混ざったりするんだろうか。」


「どうなんでしょう?あとこのハテナのところなんですかね?」


「…うぅん、なんだろう。おいおいわかるんじゃないかな?」


「契約ってスキルは結構危険な香りがしますね…」


「…おいそれとは使えなさそうだよな。」






「はぁ…」


「はぁ…」


「あとまだ気になることもあるけど…とりあえず。生き残らなければならないわけだけども。」


「俺はこの召喚っていうものを使ってわんちゃん賭けたいと思ってる。うまく行けば強い魔物を使役できる…はず。」


「…そうですね。私もそれに賭けるしかないとおもいます。」


「…大丈夫だよなこのスキル。呼ぶだけ呼んで使役できないとかないよな……?」


「もうその時は覚悟決めるしかないですよね…」


「だよなぁ…」




「死んだらアトラさんのところ行ってビンタの一つでも食らわせに行きましょう。」


「そうだな……ケツも叩いてやらにゃいかんな。」


そう言って俺たちは場の空気を軽くした。






「…この召喚ってやつも念じればいいのかな?」


「えっと、多分…?」




「…じゃあ、行くよ…!!」


「…はい。」


心臓が痛いほど鼓動し、喉の水分がないのがわかる。そして覚悟を決めた。




「召喚!!!」




そういうと、あたりの空気が一変した。森を騒ぎ立てるように木が風で揺れ、天候も晴天だったのが一気にどんよりとしだし。




目の前には巨大な、それはもう巨大な魔法陣とでも言うべきものが現れた。


「えぇ…なにこれ。すごい…本物の魔法陣…?」




白雪さんがなにか言ってるが今の俺には聞く余裕などない。




俺はもう死にたくない一心で必死に願った。


(お願いします!!お願いします!!強い子来てください!!来て!!来てぇ!!そんでもっていう事聞いて!!僕お父さん!!(?)頼む!!頼む!!お前だけが頼りなんだァァァ!!!!)




ソシャゲのガチャで当たりキャラを狙う時のような喚き散らかし方をしてる俺。この場にアトラさんいたら多分俺はしばかれていただろう。






しかしそんなことは関係ない。全身になんとなく力を入れ、う○こを力むような格好をし、とにかく賭けた。




「来いっ!!来い!!こオオオォォォオい!!!!」






そしてあたりが光に覆われた。












「はぁっ…!はぁっ…!はぁぁぁあ…!!!」


光の中から現れた魔物、それは………




















「タコ……???」


「タコ……???」




大人の身長ほどにもなる、タコだった。












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