25話 The Temperd Highway murders

遂にツバキたち一行イッコウ

煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズンへの突入に成功するも

火ノ炉決闘場イミシオンシーニにて

冥王軍副団長であるサラセニアに

思わぬ形でそれぞれの監獄へと飛ばされてしまった。

相対アイタイするアセヴィVSリナリア

ジュダスVSラナンキュラス

マンディVSツバキ&ジジ

そして、小鬼ゴブリエルVSチョウラン

血で血を洗う激闘が始まろうとしていた。



作者 REN’sJackson

千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン8エイト

TheTemperdテンパード Highway ハイウェイ murdersマーダーズ



チョウラン

「はぁ、はぁ、、

なんなんだよぉお!!!」



六刃花隊ロクジンカタイ副隊長代理

及び二刃花隊ニジンカタイ副隊長予定の蝶蘭チョウラン

石畳イシダタミと山岳地帯の様な場所で

小鬼ゴブリエルと呼ばれる怪物達から逃げ回っていた。


チョウラン

「おっ!!ラッキー!!!」



チョウランは積み重なった大きな岩を駆け登ると

勢いよく跳躍チョウヤクした。


チョウラン

剋刃ゴクハ 三十六サンジュウロク空乗クラノリ波濤ハトウ!!』



周りの空気が振動し

空気の波に乗るかのように滑りながら

高速で空中を駆け抜けていった。

剋刃ゴクハ三十六サンジュウロク空乗クラノリ波濤ハトウとは

空気を振動させて押し固めることにより

刃術ジンジュツのボードを作り出す波動系剋刃ゴクハ刃術ジンジュツ

空気の波に乗ることにより

摩擦抵抗ゼロの高速移動を可能とするが

下降する事は出来ても発動地点より5メートルしか

上昇する事が出来ない。

波動系剋刃ゴクハ自体がとても繊細で

緻密な刃術ジンジュツコントロールが必要であり

発動することが難しいため

四十後半の刃術ジンジュツでは無いが

使える者は非常にマレである。

チョウランは出発地点をより高い位置で設定するため

岩を駆け登ってから発動した。


チョウラン

「バーカ!!バーカ!!

前回 戦ったから分かるんだよ!

空中に逃げればお前らなんて

怖く無いんだよーだ!」



チョウランは舌をベーっと出しながら

小鬼ゴブリエルに対して

余裕のみを浮かべると

空中から周りを見渡した。


チョウラン

「しっかし広いな、、ここは本当に監獄なのかな?

オリなんて見当たらないし、、

囚人も見当たらないんだけど、、、

でも、、天井は見えるし換気口もある。。

室内なのは変わらないけど、、

なんで森があるんだ?本当に監獄?

でも、空中にいれば大丈夫だよねー!

断鴉コトワリガラス発動するのも疲れるし!

刃汽ジンキの節約しとかないと

いざって時に逃げれないからって、、ん?

何で、、あそこ、、小鬼ゴブリエルが集まってるんだ?」



異様な数の小鬼ゴブリエルが密集していた。

そして、更に異様な光景を

チョウランは目にしていた。



チョウラン

「え?、、共喰いしてる、、」



ーーツバキサイドーー

剣山が立ち並ぶ薄暗い洞窟に

囚人達の泣き叫ぶ声がこだまする。

ツバキ達は看守長マンディと相対アイタイしていた。


マンディ

「ケケケケケッ

一刃花隊イチジンカタイの連中かよ!!

俺の方は当たりだな!!ケケケケケッ」


ジジ

「はぁ?オメーの方はハズレだよっ!!」

滅刃メツハ三十六サンジュウロク天馬雷槍テンマライソウ!!!』


マンディ

「雷電系の滅刃メツハ、、

ケケケケケッ俺には当たらねーよ!!」



マンディは身をヒルガエし軽くけた。


ジジ

「バーカ。」


ツバキ

剋刃ゴクハ 二十一ニジュウイチ 鏡乱キョウラン八面葬ハチメンソウ


マンディ

「なっ!!!鏡乱合キョウランアワセの反射結界!!

グッ、、跳ね返ってきやがる!!」



マンディを覆う様に鏡の結界を八面に展開すると

天馬雷槍テンマライソウは鏡の反射を繰り返し

反射するたびに大きくなっていった。

マンディはギリギリの中

素早くかわし続けるも

ツバキが間髪入れずに滅刃メツハを放つ。


ツバキ

「逃さぬ。」

滅刃メツハ 三十九サンジュウキュウ 狭間手美鬼ハザマテビキ



何処からともなく扉が現れると

その中から無数の手が伸び

マンディの衣服を掴んだ。


マンディ

「離しやが、、れ!!!!」


ジジ

「やれ!!義忠ヨシタダ!!」



ツバキは片手をマンディに向けて強く握ると

空間がユガみ、ゆっくりと渦を起こした。


マンディ

「やらせるか、、よ!!!!」



マンディは服を引きちぎり

咄嗟トッサに真後ろ上空へと後退した。


マンディ

「知ってるぜ?

テメーの花纏捧君カテンホウクン

時間が かかるってな!!!!!

そんなノロい攻撃が当たるか、、ガハッ!」



鏡乱キョウラン八面葬ハチメンソウにより

強大になった天馬雷槍テンマライソウ

マンディの腹をツラヌいた。


ジジ

「知ってるぜ?

対鞘花タイショウカ特殊魔装トクシュマソウ兵器の適合者には

生半可な刃術ジンジュツは効かねーってな。

どうだ?乱反射して威力が上がった

天馬雷槍テンマライソウの味はよぉ。」



薄暗い洞窟の中、巻き上がる土煙に

マンディの影が確かに見えた。


ジジ

「なっ!!!立ってやがる!!!」


マンディ

「ケケケケケッ、、、

ちったぁ、、効いた、、ぜ、、、

なかなかのコンビネーションじゃねぇかよ、、

ぁぁあ!!!!ァァア!!!Aaaaaaaaaaaa!!

とろけそうッッッだぜぇぇえ!!!」



マンディは自身の両腕をガリガリと引っ掻き

ドロドロ流れる血を長い舌でベロっと舐めていた。


ジジ

「気持ち悪りぃ野郎だ。

そんなに血が舐めたきゃ今すぐ手首を

切り落としてやろうか?」


ツバキ

「切り落とすなら首以外あり得ぬ。」


ジジ

「それもそうだな」


マンディ

「ケケケッ、、分かってねぇ!!

分かってねぇよ!!!!!

俺はなぁ!!血が見てぇんだよ!!

寝るときもクソしてるときも喰ってるときも

血が見てぇんだよぉぉお!!

知ってるか??身体から血が吹き出す瞬間って

芸術的に美しいんだぜ??

薔薇みてぇに真っ赤な花が咲くんだよ!!

解体した肉体に骨を刺して作る花は

一瞬の美と永遠の美が混ざり合って

最高ッッッに!!とろけるほどにぃぃ!!!

美しいんだぜぇぇぇぇえ!!!!!!!

オメーらの花も見せてくれよぉお!!

千刃花センジンカぁぁぁあ!!!!!!」



ジジ

義忠ヨシタダ、、奴は、、」


ツバキ

「ぁあ。テンパード街道の連続殺人鬼だろう」


ジジ

「マンディ=レイクリー=レイカー

処刑されたって聞いたぜ。」


ツバキ

「まさか、冥府大監獄ゲヘナプリズンの看守長に

いていたとはな。」


マンディ

「あん??俺のこと知ってんのかぁぁあ??

光栄だな!!千刃花センジンカ貴族筆頭

鍔木ツバキ家とルシファンブルク家の坊ちゃん達によぉ!!

ケケケケケッ!!!」


ツバキ

「女児、乳児、新生児、成人と関係なく

身体を解体しモテアソんだ異常者だ。」


ジジ

「凶器はナイフとオノだったっけか?

昔の事件だ。当時の俺たちでさえ知ってるぜ」


マンディ

「おーおー。

詳しいじゃねぇかよ。

あの頃は幸せだった。

でも同時に苦しかったんだぜ!!!

血がみてぇのに!!!

血がみてぇのに!!!

殺すのを我慢しなきゃ生きていけねぇ!!!

でもよぉ、、、我慢なんてする必要ねーんだよ。

俺の人生なんだからな!!!!!!!」


ジジ

「テメーの欲求満たすのに

他人の人生めちゃくちゃにしてんじゃねーよ。」


マンディ

「はぁ?

俺の人生に口出してんじゃねーよ!!!

俺の勝手だろうがよぉお!!!!」


ツバキ

「くだらぬ。」


マンディ

「あん?」


ツバキ

「殺人鬼が人生を語るなど

くだらぬと言っている。」


マンディ

「なんだと?」


ツバキ

「貴公ら殺人鬼の辿る道はいつも決まっている。

死を死で償うが良い。

我等が引導を渡してやる。」


マンディ

「ケケケケケッ

おもしれー。やってみろよ。

テメーらと俺でどっちが先に引導を

渡すか試してみやがれぇえ!!!!」


ジジ

「来るぜ、、義忠ヨシタダ



マンディ

『『咲け•肉芽 ナノシード ブルーム!!』』


機械音

ーー声紋セイモン認証 完了ーー

ーーー対鞘花タイショウカ特殊魔装トクシュマソウ兵器ヘイキーーー

ーーー起動しますーーー


マンディ

『『シタタれ!!庇刄リーパーディーパー傷刃リッパー!!!』』



マンディの背中から深緑フカミドリ色の爪が伸び

ビキビキと音を立てながら両腕に巻きつくと

指先にヤイバのような鋭い爪がえていた。



マンディ

「ケケケケケッ

久しぶりだぜ、、、

おい、、少しは楽しませてくれんだろうな?

この殺し合いの先にィイ!!!!!

待ってんだろう???

待ってんだろう???

クソ生意気なツラに

花を咲かせてくれよぉぉぉお!!!!!!」



マンディは地面を蹴り込み

一瞬でジジの前に移動した。


ジジ

「なっ」


マンディ

「ヒャッハー!!!!!!」



ジジ心の声

((速い!!間に合わねぇ!!!!))


ツバキ

剋刃ゴクハ四十六シジュウロク閻魔エンマ縄々ジョウジョウ


マンディ

「グッ!!!んだよ!!この鎖!!!」



マンディの足元から鎖が飛び出し

その身体を地面に縛り付けた。


ツバキ

四十番台シジュウバンダイ後半刃術ジンジュツ

簡単には外れまい。」


ジジ

「わりっ!!助かった!!!」


ツバキ

「やれ、ジジ」


ジジ

「あたりめーだ!!!!」



そういうとジジは後ろへジャンプし

着地とともに詠唱し始めた。


ジジ

滅刃メツハイチトウ

滅刃メツハサンナミイカヅチ

『形状変化!!解放!!』

『喰い散らかせ!!嘲獸機関銃イサコンタニア!!』



薄紫に電撃がホトバシる巨大な重機関銃に

刃術ジンジュツの刀が形状変化すると

ガチャンと銃口をマンディに向けた。


ジジ

「テメーの人生も案外早かったな。

これでシマいだ!!!」

滅刃メツハ十四ジュウシ彈鋼弾ダンコウダン

装填ソウテン!!!』

地獄の沙汰はヘルティング•弾次第ファイア


マンディ

「この!!!鎖なんてよぉ!!!!!!

ぶった切ってーーーー」


ツバキ

「動くな。」


マンディ

「ガッッ」



ツバキは更にマンディをキツく締め上げた。


ジジ

「ォォォォォ!!!!!!!!」



強烈な銃弾がドドドドと鳴り響くと

土煙ツチケムリが舞い

視界が見えなくなってしまった。


ジジ

「おしっ。確認したら行こうぜ。

さすがにーーー」


ツバキ食い気味に

「下がれジジ!!」


ジジ

「ガッッッッ」



ーーチョウランサイドーー



チョウラン

「うわっ、、嘘だろ、、、

喰ってる、、今のうちに逃げよ。」



すると、共食いをしている小鬼ゴブリエル達の動きが止まった。



チョウラン

「ん?」



そして、ドーンッと大きな爆発が起きた。



チョウラン

「グッ、、爆発!?!?なんだ急に!!」



すると巨大な翼がえた

一匹の紫色の肌をした鬼が立っていた。


チョウラン

「あわわわわ!!!!進化してるぅ!!!! 

小鬼ゴブリエルって確か、、自我がなかったよね??

僕を見て進化したっていうのかよ!!!!!」



翼の鬼がチョウラン目掛けて飛んできた。


チョウラン

「このままじゃ まずい!!!

ツバキ隊長になるべく刃汽ジンキを消費するなって

言われてたのに、、、この野郎!!!」



チョウランは空中を移動しながら詠唱した。


チョウラン

滅刃メツハイチトウ

滅刃メツハヨン砂珪スナダマ

『形状変化、、解放!!』

『飛びて!!断鴉コトワリガラス!!」



黒くキラキラしたガラスの翼をはためかせながら

チョウランは更に更に速度を上げた。


チョウラン

「追いつけるかなー??

このまま逃げ切ってやるからな!!!って

速いよぉぉぉぉお!!!!!!

もう、すぐ後ろにいるぅぅぅう!!!!!」



翼の鬼はグングンと速度を上げていた。


チョウラン

「追いつかれちゃうな、、、

ったく!!!!!!!」




チョウランは旋回しながら翼の鬼を

片目についてるスコープで凝視した。


チョウラン

「分析、、分析、、、骨の髄まで

見透かしてやるからな、、、、」

剋刃ゴクハ十二ジュウニ絶追ゼッツイ

「角度、空間、速度、威力、各種演算処理完了!!!

よしっ!!!プログラムOK!!!!!

全自動防御壁オートプロテクト 起動ォォオ!!」

鴉合ノ衆システーマ•カラス!!!!!』



チョウランの黒いガラスの翼から

黒い砂がサラサラと漂い始めた。


チョウラン

「もう、君の攻撃は僕には効かないもんね!!」



翼の鬼はチョウランの近くまでくると

槍のような鋭い塊をいくつも発射してきた。

しかし、チョウランの鴉合ノ衆システーマ•カラス

全て砂の盾となり受け止めていく。


チョウラン

「へへーんだ!!!

鬼さんこちら!!手のなる方へ!!!

あっ。こっちきたら困るじゃん。

鬼さんあちら!!どこか遠くへ!!!

ってやっぱりきたー!!!」



チョウランは更に旋回し翼の鬼の後ろへと回った。


チョウラン

「いや、待てよ。アイツがずっと追いかけてくるのは

困るな、、かと言って倒すのも大変そうだし、、、

一匹なら、、頑張れるかな、、、悩むな、、、

でも、みんなが戦ってるのに僕だけが

逃げ回ってるのもな、、、よし!!決めた!!!

倒す方法思いつくまで逃げっーーーーー」



突然、背後からもう一匹の翼の鬼が

チョウランを叩き落とした。



チョウラン

「ガハッッッッ」



チョウランは血をドバッと吐きながら

高速で落下していく


チョウラン

「嘘、、だろ、、、なんで、、もう一匹、、」



ドンッと強くチョウランは地面に叩きつけられた。


チョウラン

「ガハッッッ」



チョウランはうっすらと目を開けると

そこにはオビタダしいほどの小鬼ゴブリエル

チョウランを囲んでいた。


チョウラン弱々しく

鴉合ノ衆システーマ•カラス、、起動、、」



そして、チョウランの叫ぶ声がこだまする。


チョウラン

「グァァァア!!!

やめろ!!!!やめろぉおお!!!!!」



鴉合ノ衆システーマ•カラスの演算処理が

間に合わないほどの数が

チョウランの腕、足に噛み付いていく。



チョウラン

「やめろぉぉぉぉお!!!!!!!!!!」



ココは煉獄レンゴク 冥府大監獄ゲヘナプリズンにある

第一監獄ワーヒドゥプリズン 別名 鬼餓地獄キガジゴク

監獄とは名ばかりの山岳地帯

そして。小鬼ゴブリエルの餌場である。



ーーツバキサイドーー


マンディ

「ぁん?

どうして切り裂かれてねーんだ。」


ジジ

「テメー、、、生きて、、たのか、、よ

閻魔エンマ縄々ジョウジョウを解いたの、、か」



ジジはスパッと切られた髪と肩を押さえながら

驚いた顔でツバキを見ていた。


マンディ

「ケケケケケッ、、そうか、、

お前の花纏捧君カテンホウクンか、、

ギリギリの所で間に合ったようだな。

わずかな力なら時間も掛からねーんだな、、

器用な男だぜケケケケケッ

解放しろよ。ツバキ。

それとも刃汽ジンキが足らねーから

さっきからチマチマ戦ってんのか?お?」


ジジ

「黙れ変態野郎が、、」


ツバキ

「ジジ。照刃ショウハで傷を癒せ」


ジジ

「ぁあ。油断しちまった。」


ツバキ

「構わぬ。」


マンディ

照刃ショウハだと?

誰がさせるかよ。

開いた傷をグチョグチョにえぐってやるよぉお!!

せっかくだから傷つけ合おうぜ!!!オイ!!

もう、殺し合いは始まってんだよ!!!」

乱爪斬フィレドレアーモ!!!!』



マンディは庇刄リーパーディーパー傷身リッパーで空を切り裂くと

斬撃がジジやツバキ目掛けて飛んできた。


ツバキ

剋刃ゴクハ四十一シジュウイチ五角ゴカク羅生門ラショウモン


マンディ

「そんな盾なんて切り裂いてやるよぉ!!!

ヒャッハー!!!!!!」



次々とマンディは斬撃を飛ばしてきていた。

しかし、五角ゴカク羅生門ラショウモン

ビクともしなかった。


ツバキ

「ジジ、、少し近寄れ」


ジジ

「わりぃな、、、」


ツバキ

照刃ショウハ 二十九ニジュウキュウ 遣照廻回ゲンショウガイカイ



するとツバキの指先から小さな渦が

時計回り反時計回りと繰り返し広がっていく。


ジジ

「助かった。」



ジジの傷はみるみる塞がっていき

髪も元に戻っていった。


ツバキ

「傷は浅い。

次から油断するな。」


ジジ

義忠ヨシタダ、、刃汽ジンキを消費させちまったな、、

俺のを分けてやる。

予想を超える力だったしな、、

それにココに来るまでに無茶させちまった。」


ツバキ

「やめておけ。

いざとなったら必要になるぞ。」


ジジ

「いざなんて、ねーよ。

ガキの頃からずっと乗り切って来たろ。

これからもそうだろーが。」


ツバキ

「そうだな。」


ジジ

「受け取れ。義忠ヨシタダ

照刃ショウハイチ マグラ



ジジがツバキの肩に触れるとツバキに向かって

刃汽ジンキがゆっくりと流れいく。


マンディ

「ケケケケケ!!!!

オラ!!どうした!!!

殺し合いたいだろ?

なぁ!?なぁ!??

花を咲かせてくれょぉ!!!!!」



ツバキはパリンッと自ら障壁を割ると

その一瞬のスキ

目の前のマンディを蹴り飛ばした。


マンディ

「ガッッッッ」



ツバキ

「貴公は何か

勘違いをしている。

コレは殺し合いでも

勝負でも

イクサでも無い。

ただ、一方的な、、」





ツバキ

「…処刑だ。」



するとツバキは自身の胸に手を当てて静かに

そして、見下すように口上コウジョウを唱えた。





ツバキ

「天輪、、、」





千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

煉獄レンゴク 冥府ゲヘナ大監獄プリズン

Seasonシーズン8エイト

The Temperdテンパード Highway ハイウェイ murdersマーダーズ(完)






おまけ






エリカ

「パパ!!おはよ!!

あれ?パパ、、??

パパァア!!!!!!!」



寝室に横たわっているのは

血に塗れたエリカの父の姿だった。



クンシラ

「何事ですか!?嘘だ、、旦那様、、

エリカ、、エリカお嬢様!!!!

見ては行けません!!!!」


エリカ

「ヤダ!!どうして!!!どうして!!」



ヒース家の執事であるクンシラは

朝自宅からエリカ邸に向かうと

エリカの叫び声で階段を駆け上り

悲惨な状況を目の当たりにした。

そして、エリカを連れ出し

そのまま警察へ連絡した。

死因は複数回の刺突シトツによる出血死だった。

町の警部補が自宅にいき現場検証を終えると

クンシラとエリカは事情聴取のため

警察署へと向かった。



グラシズ

「エリカちゃん、、残念だったね。

昨日の事は、、何か覚えているかい?」


クンシラ

「グラシズ警部補、、エリカお嬢様は

まだ幼いのでココに同席させるのは

お断りします。」


グラシズ

「しかし、クンシラさん、、

一人で聞くのは怖いだろうに、、」


エリカ

「大丈夫です、、エリカは、、」


クンシラ

「お嬢様、、、」



グラシズ警部補は暖かいココアを

エリカに渡すとエリカはニコッと笑って

それを受け取った。


グラシズ

「何があったか、、教えてくれるかい?」


エリカ

「エリカは、、昨日の夜

パパのベッドで絵本を読んでもらってました。

ママの、、話しも、、たくさ、、ん、、」



少し涙ぐむエリカの姿を見て

クンシラはハンカチを取り出し差し出した。


クンシラ

「これを、、お嬢様、、、」


グラシズ

「ごめんよ、、2ヶ月前に、、お母さんが

亡くなったばかりだったね、、

ツライと思うけど、、、」


エリカ

「大丈夫です、、」


クンシラ

「もう、やめてください、、」


グラシズ

「しかし、クンシラさん、、

お母さんを殺した犯人かも知れないんですよ。

また、来たのかもしれない、、、」


エリカ

「ママ、、を殺した、、、犯人、、?」


クンシラ

「グラシズさん!!!」


グラシズ

「あっ、、ママは確か、、屋根から落ちたって

お話しだったけど、、、

ちょっと色々、、あってね。」


クンシラ

「いい加減にしてくれませんか?」


グラシズ

「すみません、、でも必要なことなんです。」


エリカ

「エリカ、、大丈夫です、、

昨日、、パパのベッドで、、

その後、、寝ました、、」


グラシズ

「パパのベッドで寝たのかい??」


エリカ

「はい、、」


クンシラ

「お嬢様、、、でも、、毎晩

ご自身の部屋で眠るのが日課でしたよね?」


エリカ

「きっと、パパが運んでくれたんだと思う、、」


グラシズ

「じゃぁ、、エリカちゃんが眠った後

何者かが侵入し、、殺したと、、

何か、、物音は、聞こえなかったかい?」


エリカ

「聞こえなかった、、、、

エリカも、、、殺されちゃうの?」



その言葉に一同は胸を痛めた。


グラシズ

「心配はいらない。

みんなでエリカちゃんを守るからね。」



エリカ

「ありがとう、、」



その後、身寄りのないエリカは

クンシラの家へと引き取られた。

エリカは自身の家を売り

両親が残してくれていた莫大バクダイな遺産の半分を

お世話になるからとクンシラに譲った。

クンシラの家は四人家族の暖かい家庭だった。

警察はエリカを守るために

3時間ごとに見回りをする様になった。


ーー2ヶ月後ーー

どこからか悲鳴が聞こえる。

まだ、夜が明けていない真夜中のリビングで

2人の子供がズタズタに引き裂かれて死んでいた。

それはクンシラの子たちだった。


グラシズ

「クンシラさん、、コレは一体、、」



クンシラの頬はげっそりコケていた。

そして、クンシラの妻はその日の夜

首を吊っていた。



エリカ

「クンシラ、、、」


クンシラ

「呪われている、、

呪われている、、

呪われた子だ!!!!!

貴様は!!!呪われた子だ!!!」


エリカ

「ちょっ、、クンシラ、、苦しい、、

やめ、、て、、、」


クンシラ

「貴様は、、呪われた子だ!!!」



物音を聞きつけたグラシズが

扉を破って入ってきた。



グラシズ

「あんた!!何やってんだ!!!!」



クンシラ

「うるさい!!!!うるさい!!!

この子供は呪われている!!!!!!!

だから殺して、、、殺してやる!!!

妻も!!!我が子も!!!!

呪われたコイツのせいだ!!!」


グラシズ

「あんた、、正気か!?」



グラシズはエリカからクンシラを引き離そうと

掴みかかった。


クンシラ

「離せ!!離せ!!!」



するとグラシズは銃を取り出した。


グラシズ

「動くな!!!!!

動かなければ何もしない!!!」


クンシラ

「私に、、生きる、、意味など、、ない、、

殺せばいい、、殺せばいい、、」



クンシラはポケットからナイフを取り出し

グラシズへと走っていった。


グラシズ

「やめろ、、動くな、、

止まれと言っている!!!クンシラァア!!」



バンッと音が鳴り響く



グラシズ

「そ、、んな、、」



クンシラ

「呪われた、、子供、、呪われた子供、、」



グラシズの拳銃は天井を打ち

クンシラのナイフはグラシズの心臓を刺した。





エリカ

「いやぁぁぁあ!!!!!」





(完)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る