8話 微笑みしは その悲しげと共に

作者名 REN’sJackson



千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ー

海底都市 ポセドニア

Part II 微笑みしはその悲しげと共に



ここは海底5000m

四刃花隊ヨンジンカタイ専用 空水クウスイ両用 魔進マシン"変求飛ペングウィン"は

暗黒とも呼べるほどに暗いこの海底を

一筋の光を照らしながら進んでいた。


ガーベラ

「先輩、、さっきからギシギシと

船体がしんでいやすが

だ、大丈夫なんすか?」



小柄な女は不安げに

レンゲイを見上げた。

男はその問いに微笑みながら答えた。


レンゲイ

「おそらく、海底の水圧をまともに

受けていたら耐えられないでしょう。

でも心配はいりませんよ。

刃術ジンジュツでその抵抗を

減らしていますから。」


ダンデライ

「ガーベラさん。

我々 四刃花隊ヨンジンカタイ刃術ジンジュツ

あまり得意としていませんが

六刃花隊ロクジンカタイ

しっかり刃術ジンジュツ整備を

してもらっているので安心してください。」



大柄の男がそう言うと

ガーベラは眼鏡をグイッとあげ

天井を見上げる四刃花隊ヨンジンカタイ隊長を見た。


クーワ

「退屈ですぅー」


ガーベラ

「ア、アチシ、、不安っす。」


ダンデライ

「隊長はいつもああいう風なので

お気になさらずに。

さぁ。そろそろです。」



男はそういうと変求飛ペングウィン

外部モニターを指差した。


ガーベラ

「ん?見えないっすよ?

さっきから何も見えないっす!」


ダンデライ

ホソくて遠くまでは飛びませんが

少し向きを変えれば

、、どうですか?」


ガーベラ

「うわぁー!」


レンゲイ

「なんて、、壮大な、、」


ダンデライ

「はい。あれが栄華エイガを極めし

甘美な都と言われた 海底都市 ポセドニア  です。」



眼前に広がるのは

石畳イシダタミと高い塔、無数に穴の空いた岩壁ガンペキ

いくつもの石像と巨大なアーチだった。

そこには海底都市というのに相応フサワしい

神秘的かつ栄華エイガの名残りを感じる都市が

広がっていた。


ダンデライ

「アナスタシアさんによれば

この海底都市は1000年前に沈んだそうです。

七刃花隊ナナジンカタイ

何度か調査で来ているみたいですね。」


ガーベラ

「え?じゃぁなんでダンジョンを

見つけたのが四刃花隊ヨンジンカタイなんすか?」


レンゲイ

「ガーベラ君

僕らは帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ"千刃花センジンカ"

あくまでも特別戦闘を任務するのが仕事です。

普段の戦争は帝国兵に任せていますが

その戦闘任務がない時期は

こういった調査も他の部隊に

振ることもあるのです。」


ダンデライ

「前戦で明け暮れ疲弊したところに

七刃花隊ナナジンカタイから

海底都市の調査や他の隊、国から

簡単な任務を振ってもらいました。

リフレッシュという意味では

隊士たちの気も休まるでしょう。」


クーワ

「僕は ずっと戦っていても

構わないんですけどぉー」


ダンデライ

「クーワ隊長は我々、隊士のために

こうやって我慢していただいているのです。」


レンゲイ

「そう、、ですね。

ダンデライさん。元々の任務としては

ダンジョン探索ではないですよね?

僕はダンジョンというものを見るのも

初めてなのですが

普通の遺跡とダンジョンはどう見分けるんですか?」


ガーベラ

「アチシもそれは気になるっす。

パッと見た感じ全然分からないんすよね」


クーワ

「入れないんですよぉ」


ガーベラ

「どういう意味っすか!?」


ダンデライ

「隊長の言う通り

入ろうと思っても入れません。

入り口を見つけなければ入ることが出来ません」


レンゲイ

「というと?入り口があるってことですかね?」


ダンデライ

「そうです。おそらくサヤ自身が

結界を張っているのだと思います。

私たちも調査として来た時は

七刃花隊ナナジンカタイと同じように

ポセドニアに入ることが出来ましたが

2回目以降突然入れなくなりました。」


ガーベラ

「いきなり見えない壁に

ぶつかると言う意味っすか??」


ダンデライ

「その通りです。」


ガーベラ

「じゃぁ、どうやって入るんすか!?」


レンゲイ

「入り口を見つけたと言うことですね。」


ダンデライ

「そうです。我々も苦労しましたが

やっと見つけました。

入り口は光だったのです。」


レンゲイ

「光とは?」


ダンデライ

「この暗闇で光を消すことが

このダンジョンに入る鍵だったのです。」


ガーベラ

「光なんて消したら見えないじゃないっすか!

なんもできないっすよ!!!」


ダンデライ

「そうです。」


クーワ

「僕の時もそうでしたー

ダンジョンは大切なものを奪うんですぅー

無ければ困るものですねぇー

その覚悟がないと入ることは許されませーん」


ガーベラ

「奪うって...

まるで生きてるみたいに言うんすね。」


クーワ

「はーい。生きてます。

僕達は試されるんですよー

サヤに見合う逸材なのかを」



ガーベラ

「試されてる!??

アチシが!?」


レンゲイ

「みんなですよ。

それでこの試練で

ふるいにかけられるんですね。」


クーワ

「そうですー

僕の時は、、命でしたけど。」



その一言で一瞬冷たい静けさが走った。

何気ないその一言は隊士達や

その場にいたものすべてを震えさせた。


レンゲイ

「その話し、、本当ですか?」


クーワ

「はーい。そうですー。

ダンジョン攻略は生半可な実力では無理ですー

甘く見ない方がいいですよ?

僕の楽しみを邪魔するなら

斬って捨てますので

そのつもりでいて下さーい。みーなさーん?」


レンゲイ

「クーワさん

ダンジョン攻略前に隊士たち全員の

士気を下げるような発言は控えて下さい。」


クーワ

「隊士たち全員ですかー??

見て下さーい。

士気が下がってるのは

レンゲイさんの隊士だけですよー」



レンゲイは見渡すと

四刃花隊ヨンジンカタイの隊士は

何事も無かった様な澄ました顔をしていた。


クーワ

「クフフッ  ね?」


レンゲイ

「、、、」


ガーベラ

「クーワ先輩、アチシら五刃花隊ゴジンカタイ

生命を救うことに関しては命がけなんすよ。

だからどの隊よりも傷つく事を恐れて

どの隊よりも死と向き合ってきたんす。

軽々しく生命を見ないでいただきたいっすね。」


クーワ

「どういう意味かわかりませーん

いつだって答えはシンプルだと思いますー。

イエスかノーか。

それともガーベラさんは僕に教えてくれますか?

デッドかアライブか。クフフ」



その一言その瞬間クーワの笑みにより

身の毛もよだつ用な空気が辺りを包んだ


ガーベラ

「あ、アチシがですか!!??」


クーワ

「はーい。」


レンゲイ

「やめなさいガーベラ君。

もう良いです。

クーワさん失礼しました。

うちの副隊長が生意気なことを」


ガーベラ

「せ、先輩が教えてくれたんすよ!?」


レンゲイ

「そうです。その言葉を

教えたのは僕です。

ですがガーベラ君

他の隊と比べるのは違います。

五刃花隊ゴジンカタイ四刃花隊ヨンジンカタイでは

戦ってきた場所も目的も人も違うのです。

四刃花隊ヨンジンカタイには四刃花隊ヨンジンカタイ

五刃花隊ゴジンカタイには五刃花隊ゴジンカタイ

あるべき姿があるのです。

対極にいる我々は決して

分かり合えることはないでしょう。」


ダンデライ

「クーワ隊長。」


クーワ

「僕はいつだって本気ですよー」


ダンデライ

「知っています。

なればこそ

その戦闘意欲をダンジョンに残して

盛大に暴れましょう」


クーワ

「そーですねー

ダンジョン攻略で遊ぶ方が

面白そうですねーー。

簡単に壊れる人間は飽きたですー」



そういうとクーワは椅子をクルクルと

回しながら天井を見上げた。

すると、突然クーワはピタッと止まった。



クーワ

「…ダンデライ」


ダンデライ

「ハッ」


クーワ

「すぐにAとBに分かれるです。」


ダンデライ

「まさか。」


クーワ

「来ますよー」



その男の言葉に五刃花隊ゴジンカタイの隊士達は

即座に二手に分かれて整列した。


レンゲイ

「これは一体、、」


ガーベラ

「え?え?どういうことっすか?」



ドーーーン!!っと

船体が激しく揺れる。

警告音が鳴り響き赤く点滅し始めた。

するとダンデライが

大きな声で隊士全員に呼びかけた。


ガーベラ

「グヌっ!!」


レンゲイ

「なんですか、、これは!!

全隊!!厳戒体制!!!」


ダンデライ

五刃花隊ゴジンカタイのA班は

四刃花隊ヨンジンカタイA班へ

その他はB班へ分かれて下さい!!」



その言葉に慌ただしく

五刃花隊ゴジンカタイの隊士達は

すぐさま二班に分かれた。


ガーベラ

「こ、これはどうしたんすか!!」


ダンデライ

「敵襲です。

速やかにレンゲイ隊長とガーベラ副隊長は

B班のいる二分隊へ。ここで二手に分かれます。」



また船内が激しく揺れた。


レンゲイ

「グッ、ラミオラス帝国か、、モニターを!!」



海底の映像を映し出すと

そこには巨大潜水艦と

対鞘花タイショウカ戦闘セントウ魔進マシンKARE8カレハがおそよ100体

さらに魚雷を放って来た。


ガーベラ

「ウッ!!先輩!!」


クーワ

「行ってくるですーー」


ダンデライ

「かしこまりました!

クーワ隊長が海底に出て時間を稼いでくれる!!

全隊士は速やかに分かれ

ダンジョンを目指して下さい!

追撃を受け続けたら剋刃ゴクハ

解かれてしまいます!!」


レンゲイ

「クーワ隊長。」


クーワ

「はいですー」


レンゲイ

照刃ショウハ 二十二ニジュウニ膜空栓花マクウセンカ



レンゲイがおもむろに呟くと

クーワの身体全体にツタが絡まり

赤い花と黄色い花が交互に咲いた

すると急激に空気がクーワ中心に集まると

ボンッと音を立てて一気に圧縮された。

それはまるで透明のスーツを着ているかのように

密着しているようにも見えた。


ガーベラ

「こ、、この照刃ショウハは、、

酸素マスク、、っすよね、、??」


レンゲイ

「そうです。本来なら頭部全体に使いますが

今回は応用させて貰いました。

元々、赤い花は空気を生み出し

気流を作り黄色い花は二酸化炭素を浄化します。

水圧を空気圧で相殺させるように

微調整しつつ空気膜の範囲を広げて

強力に放てばこういう使い方が出来ます。

しかし、激しい戦闘となると持って5分です。

クーワ隊長。

全ての花が枯れる前に終わらせてください。」


クーワ

「はいですー

蹴散らすだけなら2分で終わりますからー」


レンゲイ

「解放するなら

僕たちを巻き込まないで下さい。

十二分に離れてからお願いします。」


クーワ

「分かってますよー

では行ってきまーす。」



レンゲイは冷たい目で

クーワを見送るとガーベラを見た。


ガーベラ

「こんな、、使い方見たことないっす。

隊長たちってラナンキュラス先輩もそうっすけど

刃術ジンジュツの使い方がよくわかんないっす」


レンゲイ

「この使い方は海底が舞台だと聞いて

思いつきました。

真似をしろと言っても無理でしょうが

ガーベラ君ならきっと出来ますよ。」


ガーベラ

複合フクゴウ刃術ジンジュツでもないのに

そんな使い方出来ないっすよ!!!

しかも照刃ショウハでそれを、、」


レンゲイ

「ラナンキュラスさんは

複合フクゴウさせる組み合わせの発想なら

本当に凄いですからね。

でも刃術ジンジュツは使い方次第で

複合フクゴウせずとも手軽に形状変化ができますよ。

あなたたち隊士もよく使いますよね?」


ガーベラ

「はいっす!!でも先輩!!

レベルがアチシらとは違うっす!!」


レンゲイ

「いつだって感謝と礼儀と心意気ですよ。

さて、そろそろですよ。ガーベラ君」


ダンデライ

「さあ!皆さんも乗り込んで下さい!!」



魚雷が次々と打ち込まれる中

ダンデライの呼び声で

AとBに分かれて子変求飛コペングウィンに乗り込んだ。


ガーベラ

「二分隊!!照明を消して

ポセドニア へ前進!!」



ーークーワサイドーー


クーワ

「海底で戦えるなんて

思いもしませんでしたー

楽しませてくれるですかー?」



魚雷とKARE8カレハは一旦、動きを止め

クーワに照明を当てた。


クーワ

「まぶしいですーー」



クーワはポセドニア  へと進む

子変求飛コペングウィンを見るとニヤっと笑った。


クーワ

「もう、、いいですー?

では、この人たちは

どっちでしょーねーー」



すると一斉にKARE8カレハの銃弾と

魚雷の連射がクーワめがけて放たれた。


クーワ

「クフフッ

デッドかアライブか」



そして男は自分の胸に手を当てて

口上コウジョウを唱えた。


ーーレンゲイサイドーー


ガーベラ

「ほ、本当に大丈夫すか?

クーワ先輩一人で、、

それになんなんすか急に敵を察知するなんて

刃術ジンジュツすか??

刃術ジンジュツすか?

ガーベラ気になるっす!!」


レンゲイ

「クーワさんなら大丈夫ですよ。

ただ、非常に危険なサヤなので

距離を取らなければ僕らが危険なんですよ。」


ガーベラ

「危険、、て!死ぬほどすか?」


レンゲイ

「ある意味そうかも知れません。

僕ら鞘花ショウカ

解放しなくてもある程度の力なら使えます。

おそらく敵の察知もサヤ

関係があるのではないかなと。」


ガーベラ

「そんな、、力、、一体、、」


レンゲイ

「先程、クーワさんが言っていたでしょう?

僕の時は、、命でしたけど。って。

その話しを聞いて納得がいきました。

サヤの力は強大で範囲も広いですが

その場にいるだけで直接的な危険は

目に見える分、アキレイさんの火炎カエン

ラナンキュラスさんの雷電ライデン

キスツスの幻影、キキョウ副隊長の灼流シャクリュウ

ある意味では安心します。

逆に範囲が狭いのはツバキさんやアナスタシアさん

直接的に危険が少なく範囲も広いのは

ジニアさんや僕です。

しかし、クーワさんのサヤ

その中でも異質であり危険な力と言えると思います。

そして、とても気まぐれです。」


ガーベラ

「そ、、そうなんすね、、

ア、アチシ、、帰りたい」


レンゲイ

「帰らなーー」


ダンデライからの無線が流れた。被せ気味に


ダンデライ

「「まもなく突入します!!

未知のダンジョンですので

くれぐれも隊同士は離れぬように!!

我々一分隊はクーワ隊長と合流するため

ダンジョンの端で待ちます!!

本艦はダンジョン付近を

旋回しつつ出口を確保し

二分隊はそのままダンジョンへ進んでください!」」


レンゲイ

「分かりました。

我々が先にダンジョンを攻略します。」


ガーベラ

「せ、先輩!!!モニターを!!」



ガーベラがモニターを指さすと

巨大な爆発が後ろで起こっていた。


レンゲイ

「なん、、だ、、と??

捕まれ!!!!」



爆発の水流が巻き起こり

激しい揺れと轟音、そして

警告音が鳴り響く


ダンデライ

「「操縦が、、ない、、も、、ように」」



途切れ途切れの無線が

爆発の激しさを物語っていた。


レンゲイ

「グッッ!!!

照明を落とし

衝撃に備えよ!!!!!」



ガーベラ

「突っ込むっすーー!!!」



衝撃の余波で

更に加速し子変求飛コペングウィン

海底都市へと突っ込んだ。


ーー15分後ーー


レンゲイ

「ガー、、ラ、、

ガー、、べ、、ん」



レンゲイは

ガーベラの肩を揺すっていた。


レンゲイ

「ガーベラ君!!」


ガーベラ

「ハッ!!アチシ!!!

ココはどこ!?私はアチシ!?

まさか!!寝てる間に!!アチシのアチシを

アチアチにシた!?」


レンゲイ

「元気そうですね。」



ガーベラは周りを見渡すと驚きの声を上げた。

空には海が浮かび

周りには青白く光るガレキと貝殻

空中を漂う魚の群れ

時折、聞こえるクジラの鳴き声

風などないのに揺らめく海藻カイソウ

まるで、おとぎ話の世界に来たようだった。


ガーベラ

「なーんて綺麗な場所なのかしら♪

ウフフッ ウフフッ!!

そう!こんな場所にいるのねー

アチシたちぃ♪アンダーザシーっぽくアチシたちぃ♫アンダーザシーっぽく


レンゲイ被せ気味に

照刃ショウハヨン 靜蓮眠シズレミ



フワフワとハスの種がガーベラの真横を漂うと

大きな音をたてて弾けた。


ガーベラ

「ハッ!!アチシ!!今!!!」


レンゲイ

「気分はどうですか?」


ガーベラ

「なんか、アチシ、、海を漂う

歌って踊るカニになってやした!!」


レンゲイ

「でしょうね。ガーベラ君が

歌って踊るところは面白かったですよ」


ガーベラ

「先輩!!魚が空を飛んでて

青白く光るガレキと貝殻が!!

ハッ!!!アチシまだ夢の中!!!

夢を追いかける少女のままっす!」


レンゲイ

「それは本物ですよ。

それにカニになってたと

さっき言ってましたよ」


ガーベラ

「そんな!!これは現実なんすか!!

ここが海底都市ポセドニアなんすか!!

アチシ、、アチシ恥ずかしの極み!!

帰る!!アチシ帰る!!」


レンゲイ

「いや、帰れませんよ」



すると子変求飛コペングウィンから

ほかの隊士達がぞろぞろと降りてきた。


ガーベラ

「ここは、、本当に、まさか、、」


レンゲイ

「はい。ポセドニアみたいですね。」


ガーベラ

「ハッ!!息が!!!

アチシの鼻腔ビクウを通るイソの香り!!」


レンゲイ

「息は、、出来ますね。それに薄暗いですが

ガレキと貝の乱反射で

都市全体に青白い明かりが灯っています。

この魚たちの原理はわかりませんが

おそらくサヤの力でしょう。」


ガーベラ

「本当っす、、、

サヤってすげーっす!

地上と変わらないっす!!」


レンゲイ

サヤがきっと僕らに

攻略してみろって言ってるんですね。」



遠くを見てみると

三つの青い神殿と大きなピラミッド

中央にある階段らしきものの頂上には

大きな祭壇サイダンがみえた。


ガーベラ

「綺麗な建物っす。ここで見て

あんなに大きいんじゃ

近くに行くと更に大きいっすね。」


レンゲイ

「そうですね。

一体どんなダンジョンなんでしょうか。」


ガーベラ

「よし!!行くっすよ!!

全体集まり隊列を組むっす!!

このままあの祭壇サイダンを目指して行くっす!!」


レンゲイ

「そうですね。

一番ありそうな場所ですからね。」


ガーベラ

「そうでー」


レンゲイ被せ気味に

「これは!!!!」



遠くから女性の悲鳴が聞こえる。


ガーベラ

「先輩!!」


レンゲイ

千刃花センジンカ隊士かもしれません!

3時の方角へ向かいます!」


ガーベラ

「はい!!」



ーーダンデライサイドーー

遠くから何かが飛んでくる


ダンデライ

「あれは、、クーワ隊長!!」



クーワが海底から物凄い速さで

飛んでくるのが見えた。


ダンデライ

「クーワ隊長!!!

全隊士!!クーワ隊長の落下予測地点へ

全力前進!!!

隊長を受け止める!!!」



ダンデライ

「…大丈夫ですか!!

クーワ隊長!!!!」



クーワはダンデライの腕の中にいた。

全隊士が不安そうにクーワを囲む

傷一つないその陶器のような白い肌には

枯れた花とツタが巻き付いていた。


ダンデライ

「隊長!!」


クーワ

「ダンデライ、、

残念ですー

KARE8カレハは全機 壊しましたけど

分離した小さな潜水艦は逃しましたー」


ダンデライ

「向こう側の戦力を大幅に削れました。

それだけで十分です。隊長」


クーワ

「そうですかー?」


ダンデライ

「そうです。

隊長、、楽しかったですか?」


クーワ

「よくわかりませんが

胸の奥がゾワゾワして

ニコニコして

夢中になりました。」


ダンデライ

「それを楽しいと言うんですよ。

また一つ前進ですね。」


クーワ

「そうなんですかー?

よくわかりませんーー」



ーーレンゲイサイドーー


レンゲイ

「ここは、、」


ガーベラ

「あれ??あれ??

同じ場所っすね、、、」


レンゲイ

「3時の方角で間違ってはいません、、」


ガーベラ

「さっきその建物みたっすよ??」


レンゲイ

「間違えてしまいましたかね。。

いや、おかしい。」



するとまたもや

女の悲鳴が聞こえた。


ガーベラ

「つ、次は4時の方角すか??」


レンゲイ

「どうなってるんでしょうか、、、」


ガーベラ

「とにかく向かいまーー」


レンゲイ食い気味に

「全隊士攻撃態勢!!」



タスケテ タスケテ サムイ サムイ

ツメタイ ツメタイ と声がこだましていた。


ガーベラ

「な、なんなんすか、、この震えるような

声は、、一体、、、」


レンゲイ

「わかりません、、」



すると頭上から

ウロコに覆われたナニカが降ってきた。


レンゲイ

「上です!!!!」

剋刃ゴクハ十一ジュウイチ天殿洞盾テンデンドウム!!』



レンゲイが頭上に向かって手を向けると

隊士達を覆うように

半透明のドーム型の盾を召喚した。

ボタボタと盾に落ちてくるナニカは滑るように

盾に沿って地上に落ちてきた。その数はおよそ30体


レンゲイ

「これは、、」


ガーベラ

「魚??いや、、人、、すか!?」



二本足で立ち上がるナニカを見てみると

ところどころ血肉チニクを剥き出し

フジツボが身体中を点々と覆っていた。

皮膚と思われる肌はウロコで覆われていたが

その顔には確かにエラが見えた。


レンゲイ

「人間、、にはみえませんね、、

どちらかと言えば死体、、いや亡者か、、」



タスケテ タスケテ サムイ ツメタイ

クルシイ クルシイと

呟いていた。

その手にはツルギタズサエていた。

そしてオタケビをあげて

ツルギを使って盾を攻撃してきた。

その激烈ゲキレツな猛攻に今にも盾が割れそうだった。


ガーベラ

「せ、先輩!!!もう盾が

持ちません!!」


レンゲイ

「全員、構え!!

形状変化せよ!!」



レンゲイがそう言うと

隊士達は一斉に唱えた


ガーベラ

滅刃メツハイチトウ!!』



滅刃メツハイチトウとは

形状変化 刃術ジンジュツの一種で

滅刃メツハの基本 刃術ジンジュツの一つである。

刃術ジンジュツによりカタナ

精製し武器とする

刃術ジンジュツの中で最も簡単で

最も愛用される滅刃メツハである。

刃術ジンジュツが得意な者は

刃術ジンジュツを使い戦うが

他の者はこの刃術ジンジュツ

十番以下の刃術ジンジュツ

複合フクゴウさせて利用する。

複合フクゴウ刃術ジンジュツは難しいとされるが

十番以下の刃術ジンジュツを織り交ぜるのは

とても簡単である。

そして更に副隊長にもなると

複雑に応用した十番以下の 刃術ジンジュツ

滅刃メツハイチトウ

術者の好みにより形を様々に

変形させて使うのが一般的である。

千刃花センジンカ隊士は

己の経験と実力を重ねていくたび

曖昧だった形状変化も固まっていき

自分に最も合う形を見つけると

その形状変化に合わせた戦闘スタイルを

構築していく。

副隊長以下は武器形状と戦闘スタイルが

固まっていないことが多く

戦術も戦略もまだまだ未熟な隊士達が多い。

副隊長に選ばれる基準は

サヤの継承に足りうる人格や

形状変化が固まっていて

戦闘スタイルが確立されていることが

最低条件である。

ただし、キキョウのように

群を抜いて刃術ジンジュツの才があり

一能突出イチノウトッシュツの様な者が選ばれる事もある。

そしてガーベラは自身の背丈よりも

大きいハンマーに形状変化をさせていた。


ガーベラ

滅刃メツハキュウ鉄砕牙テッサイガ

「いっきますぜーーー!!!」

『形状変化!!!!解放!!!』

『砕け散れ!!失恋男爵ミスターハートブレイク!!』



ガーベラは形状変化させた刀を

更にトゲトゲとした

鋼鉄のコーティングをホドコ

武器の名前を叫ぶと重々しくその肩に

失恋男爵ミスターハートブレイクなるハンマーをかついだ。


ガーベラ

「あー重いっす、2キロすけど、、ツライっす。

アチシ、、帰りたいっす、、」


レンゲイ

「いや、帰らないで下さい。」



ガーベラは辺りを見渡すと

失恋男爵ミスターハートブレイクを構えた。


ガーベラ

「久々っすね。。

アチシの失恋男爵ミスターハートブレイク

使う日が来ようとは、、ウヌらの命も

おわりよのぉ!!!!、へいへい亡者!!

アチシに恋すると、、その身が砕けるぜぃ!?」


レンゲイ

「ガーベラ君、、

名前を付けるのが通例ツウレイなのは

分かるのですが

その形状変化のネーミングは少し

過激すぎませんか?」


ガーベラ

「こんな時に何言ってるんすか??」


レンゲイ

「出るクイが打たれるのを心配してました。」


ガーベラ

「打つのはアチシですけどね!」


レンゲイ

「全く。。君って人は、、

さぁ、解きますよ!」



レンゲイの一声で盾が解かれた。

その瞬間一斉に襲いかかってきた。



ガーベラ

「レンゲイ先輩、、良いことを教えてあげるっす!

恋はいつだって当たって砕けるんす、、よ!!

ウリウリウリウリ!!!」



ガーベラはモグラたたきの様に

次々と亡者の頭を叩き砕いていった。

しかし、亡者は頭を砕かれても

襲いかかってくる。

他の隊士達も武器を構えて

亡者達を次々となぎ倒していったが

ヤイバが中々通らなかった。


ガーベラ

「こん、、の!!!や!ろう!!

カッタイ、、身体、、っす、、ね!!」



ガーベラは頭部から

ヒザを砕くことに集中した。

すると亡者はみるみると

地べたを這いずり回った。


ガーベラ

「ウリウリ!!!

足を狙うっす!!!!」



他の隊士達も真似て足を狙い始めた。

亡者達は足をやられて襲いかかろうとするも

腕の力だけで前に進むことしか出来なかった。


ガーベラ

「いくっすよ!!!

四刃花隊ヨンジンカタイ!!!

戦闘特化の根性見せどころっすよ!!」



ガーベラの鼓舞コブに乗せられた

四刃花隊ヨンジンカタイ隊士達は

オタケビをあげてがむしゃらに斬りかかった。

そして一際ヒトキワ長く戦っていた最後の巨大な一体

ヤイバの通らないそのウロコに

隊士達は後ずさりし始めていた。

静観セイカンしていたレンゲイが出ようとしたその瞬間

それを仕留める為に

ガーベラはすでに空高く舞い上がっていた。


ガーベラ

剋刃ゴクハ十七ジュウナナ浮天地遊フテンチユウ!!』

「まだまだ!!!」

剋刃ゴクハジュウ連破深比重レバミピドン!!!!』

ジュウ!!ジュウ!!ジュウッッッッ!!!」



剋刃ゴクハジュウ連破深比重レバミピドン』とは

掛け声に応じて指定した物の重さを

十倍に増やしていく刃術ジンジュツ

失恋男爵ミスターハートブレイクの重さは

約2キロの鋼鉄。それを更に十倍ずつ加重し

すでに約2000キロまで到達していた。


ガーベラ

「トォオリャォァア!!!!」

超近距離恋愛ロマンスドーン!!』



隕石のごとく超速で亡者めがけて

失恋男爵ミスターハートブレイク

叩き込むとグシャッという音と共に

地面にめり込み亡者はビクとも動かなくなった

それを見た隊士達は感嘆カンタンの声を上げていた。



ガーベラ

「悪いっすね。

アンタの気持ちに、答えてやれなくて」



ガーベラは刃術ジンジュツを解くと

もう一度周りを見渡した。


ガーベラ

「こいつら、、

アチシのこの失恋男爵ミスターハートブレイクでも

砕くのが難しいっすね、、

あれ以上の数が来られたら厳しかったっす。」


レンゲイ

「そうですね。

しかしいつ見ても

勇ましい限りです。

君は本当に 癒者イシャかと

疑うくらいのパワープレイヤーですね。

よくそんな小柄で身の丈のほどのハンマーを

振り回せますね。感心してしまいます。」


ガーベラ

「そ、それ褒めてるんすか???」


レンゲイ

「もちろん。褒めてます。

僕が選んだ副隊長ですからね。

それに僕が出なくて済んだじゃないですか。」


ガーベラ

「出なくて良かったっすよ!!

こんな狭い中で解放されたら

たまったもんじゃないっすって!!」


レンゲイ

「それもそうですね。

皆さん怪我があるなら治します。」



レンゲイはそう言ったが

皆ほぼ無傷で済んでいた。


ガーベラ

「先輩、、あやつらツルギを持っていたっすね。

あれもサヤの力なんすか?」


レンゲイ

「分かりません。見たところ死体の様でしたし

タスケテやクルシイ、ツメタイ、サムイと

言っていました。サヤと関係あるのか

それともポセドニアと関係あるのか。

まだ分かりませんね。」


ガーベラ

「まるでホラーっすよ。」


レンゲイ

「そうですね。まだこの海底都市は謎だらけです。

さて、あの女の人の所へと向かいましょう。

仲間が危険な目にあってるかもしれません」


ガーベラ

「そうっすね!!

この魚人亡者マーマンもアチシ達にかかれば

大したことないっすからね!」


レンゲイ

魚人亡者マーマン、、良い呼び名ですね。

たまにシャレたネーミングセンスを発揮するのは

何故でしょうか」


ガーベラ

「アチシ、、天才ですから!!!

ヌワッハッハッハッハッ!!!」


レンゲイ

「ダンデライさんも無事だといいですが、、」



ーークーワサイドーー

血だらけのダンデライの隣には

無傷のクーワそして足元には動かない部下達

そしてその首と

細切れになった魚人亡者マーマン残骸ザンガイがあった。

そして黄色いフードを被った男が

ユラユラと揺れながら何かを呟いていた。


クーワ

「僕もそろそろいーですかー?」


ダンデライ

「隊長、、ここは私が」



四刃花隊ヨンジンカタイには

不思議なルールが存在していた。

敵が一人の場合、一斉にかかるのではなく

一人ずつ挑んでいくというものだった。

それは誇りなのか卑怯を嫌っているのか

武こそが全てと考える戦闘狂の集まりにしか

理解できないルールであった。

これはクーワが定めたルールではなく

隊士達がクーワ隊長の手をワズラわせるまでもないと

勝手に始めた暗黙の了解だった。


ダンデライ

「隊士達はほぼほぼ全滅、、

そしてあなたは無傷でそこに立っている

あなたは一体何者でしょうか。

、、、返答もありませんか。

ではお命頂戴する、、」



ダンデライは落ち着き払った声で詠唱した。


ダンデライ

滅刃メツハイチトウ

滅刃メツハハチ爆連綴バクレンツヅリ

『形状変化、、解放』

鮮烈爆連センレツバクレン、、、鎧無ヨロイナシ



ダンデライは自分よりも長い刀に

形状変化させると複合フクゴウ刃術ジンジュツにより

その刀身はマグマのように赤く沸々フツフツ

音を立てて煙を上げていた。


ダンデライ

「お覚悟、、」



ダンデライは素早く間合いを詰めると

男に斬りかかった。男はギリギリの所で避け

刀身がガレキに触れた瞬間

爆発を起こした。



ダンデライ

「私の刀は触れた瞬間に爆発します。

けて正解でしたね。」



ダンデライの猛攻は続くが

男には一つも当たらなかった。

男は高く飛び上がり遠く離れると

何かを呟いていた。


ダンデライ

「隊長、、、あの男、、」


クーワ

「はいですー

ずっと揺れてますねーー」


ダンデライ

「こちらの声は聞こえないみたいです。

それに、、もう一分隊のほとんどは、、」


クーワ

「ダンデライ、、、

あとは僕に任せるです。

離れたところに

皆さんを連れて行って下さーい。

動ける五刃花隊ゴジンカタイの皆さんに

傷を直してもらってください。

僕はこの人とどこかで遊びますから」


ダンデライ

「しかし!!まだ!!」


クーワ

「クフフッ

ダンデライも死にたいですか?」



クーワは動かない隊士達をその首を見ながら言った。


ダンデライ

「隊長、、」


クーワ

「足手まといですー

あの人は

ダンデライの力を見て

危険だと判断したんですよー

あの男は刀を受ける事をやめましたしー

逆に反撃に出て爆発に巻き込まれたくないんですねー

それに面白そうじゃありませんかー

僕が遊びたいですー

ダンデライの太刀筋タチスジを見切れるなんて

面白そうですからねー

だから

巻き込んで死んでも知りませんよー」


ダンデライ

「、、グッ、、分かりました、、」



そういうとダンデライは刃術ジンジュツ

解いて動ける仲間を引き連れてその場を離れた。


クーワ

「お待たせしましたー

やっと遊べますねー

邪魔者部下が沢山いたんですが

あなたのおかげでだいぶ死んじゃいましたよー」



クーワ

「…あの、、、言葉は通じるですか??

意味が分かるなら頷いて下さーい。

、、、無視でもいーですーー。

もう決まってますからね。

あなたに僕は殺せませんよー」



男はゆっくりとクーワを睨み付けた。


クーワ

「なぁんだ。聞こえるですね。」



男は一瞬にして消えると

クーワの背中を切り裂いた。


クーワ

「へぇーーー」



男はさらに速度を上げて

クーワの身体を引き裂いていく


クーワ

「ワクワクしますー」



クーワの喉元を狙おうと

ふところに入るも

クーワは身体を旋回させて

男を蹴り飛ばした。


クーワ

手刀シュトウですかー

どんな原理なんでしょー」



男は更に更にと速度を上げると

クーワはその速さにあくびしながら

付いてきている。

無傷だった身体から血を吹き出しながら

ダルそうに男を掴んで

投げ飛ばすも男はその反動を使って

クーワを逆にガレキの山へと投げ飛ばした。


クーワ

「、、少しはあそべそーですねー」



クーワは男がいる後ろを振り向きながら自身の胸に

手を当てて口上コウジョウを歌うように唱えた

すると気流が渦を巻き甲高カンダカい音が

音色のように鳴り響きながら

辺り一帯に竜巻が巻き起こると

周りの建物や大地には次々と亀裂が走り

砕け散っていくーー


クーワ

『『天輪•残響ザンキョウ千手センジュの瞳

血飛沫チシブク咽喉イントウ 壊れた人形

ツンザけ遥かに高らかに

賭けるものなど何も無い

ウタえ 祈りを •ウタえ!! その死を!!

『『蒼天叫刃ソウテンキョウジン青藍人魚セイランニンギョ』』



解放しただけで

すでに周りのものは破壊され

男の身体はズタズタに引き裂かれ

血を吐いていた。

そして青々しく光るその刀を

左右に持ち替えながら

ゆっくりと呟いた。


クーワ

「鬼さんこちら

手のなる方へ

鬼さんこちら

手のなる方へ」



ーー千刃花センジンカ帝国特務戦闘部隊テイコクトクムセントウブタイ〜ーー

海底都市 ポセドニア

Part II 微笑みしはその悲しげと共に (完)






おまけ






とある戦場に死体の山

焼け焦げる嫌な臭い

握りしめていた家族の写真

その景色を眺める男がいた。

その姿は血にまみれていたが

傷は一つも負っていなかった。



ダンデライ

「隊長、、今回も沢山の死者が」


クーワ

「お腹減ったです。」


ダンデライ

「ハイ。用意します。

その前に隊士達に言葉を」


クーワ

「ハンバーグがいいです。」


ダンデライ

「はい。しかし、亡くなった隊士たちに言葉を」


クーワ

「、、、言葉ですかー?

特に無いですー」


ダンデライ

「、、では残った後ろの隊士たちに」



クーワはゆっくりと

振り向いて微笑んだ。


クーワ

「、、明日もみんなでご飯食べるですよ」



その言葉に四刃花隊ヨンジンカタイ

隊士達はすすり泣いた。

隊士達は分かっていたのだ。

千刃花センジンカで最狂とウタわれる隊長の

無慈悲で無邪気なその優しさに。



(完)

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