第26話 鯨の告白(1)

私は孤島だ

紺碧の海の中を泳ぐ

波がそっと打ち寄せてくる

変わらぬ塩気を運んでくる

日が昇るごとに月が落ちる

私にはよく見えます

毎日毎日

闇を破るあの火

海に赤い色を加えた

あの静かな月

私の瞳にはいつも微かな涙が浮かんでいました

風が月のランプの覆いを取り替えている

雲の向こうには星がいっぱい咲いているのかもしれない

こう考える

私はゆっくりと眠りに落ちた

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