第25話 古い橋

私の家が代々住んでいた村


近くに100年以上の古い橋がある


日差しが木陰をとおしてまだらになる


笠をかぶった人が通れば


まわりの花や木に映えて


きっと絵になるだろう






しかし古い橋のたもとには新しい橋がある


二つの橋がぴったりくっついている


古い橋では自動車が通れないことはいうまでもない


手すりがないから


近所の人はみなこの古い橋を渡りたがらない






古い橋が斜陽に照らされて黄金色になった


水面下の自分の姿を見ているかもしれません


何か思い出そうとしているのだろう

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