第17話 大反省会!
「本当にすみませんでした!」
「気にするな!誰にだって失敗はある。」
「ありがとうございます。」
良かった。許してくれた。
「しかしだな…他から応援を呼ぶ時間がない。ダンジョンの領域が急速に拡大してるんだ。この調子だと、後3日で町まで達してしまうだろう。ここで1番強いのは君の使役する『戦神マルス』。彼を使いこなせるようになってくれないか?」
「分かりました!何とかして見せます!」
〜〜〜
「とは言ってしまったものの、何をどうすれば良いのかわからないんだ。」
「3日でかー。かなり難しいと思うよー。これを見て。」
ジェニファーは一冊の『冒険の書』を渡してきた。
「何だこれ!」
その『冒険の書』は、ほぼ全てのページが技の詠唱で埋め尽くされていた。それも、呪われる前の物…文字にして20万字くらいある!
「これが、戦神マルスの必殺技、『
「いくら何でも長すぎるだろ!普通に詠唱しても、丸一日かかるぞこれ!」
「この技はね、『力の精霊』全ての承認を得ないと使用できないんだ。マルスと精霊が、力を合わせて放つコンビネーション技みたいだからねー」
「そんなに大ががりな技だったのか…でも、過剰過ぎないか?」
「まー、そこ突っ込むよねー。これはねー君に関係する事なんだよー。」
「俺が?」
「『冒険の書』は使えば使うほどつよくなるんだ。俗に言う練度ってやつだねー。」
「つまり、俺は練度が足りず、召喚獣も本調子では無いということか…そうか。」
マルスが必殺技を使った理由がこれでわかった。だけど、まだ分からない事がある。
「疑問なんだけど、冒険王はマルスを500文字以内で活躍させたよな。何か、からくりがあるのか?」
「実はねー冒険王は『高速詠唱』という詠唱を短くするスキルを使えたんだー。それで上手く短縮したんじゃない?」
「ジェニファー、それって俺でも覚えられる?」
「すぐには無理だねー。まず、巻物を探さないといけないし、入手できても覚えるのに時間かかるからねー。」
結論を出すと俺はマルスを使役できない。
つまり、ダンジョンによる侵食は止まらず、町はジ・エンドという訳だ。やっぱり俺1人の力じゃ無理か…
『「マルスと精霊が、力を合わせて放つコンビネーション技みたいだからねー」』
そうか!こんな簡単な事に何で気がつかなかったんだ!俺は1人じゃない!頼れる人々がいるじゃないか!
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