B級ディザスター世界編
ディザスター映画世界から生き延びる
前述の世界ではヒーローと悪党の戦いが主眼に置かれた。そうした世界で、何とか生き残る方法を学べたかもしれないが、危険は人と人の戦いに留まらない。そう、ディザスター映画世界にあなたが行ってしまえば、抗う事は到底不可能な自然災害や大事故との戦いを強制される事になる。
言っておくが、この世界は生半可な覚悟では生き延びる事が出来ない。現実世界の天変地異ですら脅威であるが、この世界ではそれの数倍、何十倍の規模となる災害が繰り広げられるケースがある。
まずは、どのような災害がこの世界では発生するのか大まかに説明しよう。
■レベル1「地区/小区画レベル災害」
局所的な地滑りや雪崩などが直撃する災害だ。これは現実に当てはまるケースが多く、範囲が狭いだけに比較的生き残りやすいタイプの災害である。それでも、破壊的な結果は免れない上に死の危険は十分にある。犠牲者数は多くないが、最悪の事態に発展する場合は、レベル2規模の死傷者が予想される。
範囲が狭いだけに、人為的な火災、建物の崩壊、乗り物のトラブルと言った人が関わる事故・事件も多い。前述のアクション編の各乗り物でも説明したが、船や飛行機は沈没・墜落の危険から生還しなければいけない。
■レベル2「地域/州レベル災害」
州全域に広がる広域な災害だ。大型の地震やハリケーン、火山噴火や地殻変動と言った大型災害が発生する。これは現実世界でも発生するが頻繁に起きる事ではない。
被害者数はレベル1を大きく上回り、数百人ではなく数万・数十万単位の人間が死傷する。住む家を失う事すら「軽い損失」と片付ける事が出来るほど、死亡の可能性や重大な損失が出てくる。
ただし、ここまでは災害後の復興も、災害時の救援体制も望めるだろう。なにしろあなたが住んでいる州は壊滅しても、救いの手は必ず差し伸べられるだろう。
■レベル3「国家全域レベル災害」
合衆国全域、または近隣の複数の国家をまたいだ災害である。ここまでくる場合は、地球規模の災害が発生している証拠であり、国そのものが機能を停止する可能性すらある。しかし、まだ地球上には安全となる場所は存在するし、文明は失われていない。場合によっては他国から救援が来るケースもある。
■レベル4「地球全域レベル災害」
人類滅亡の危機である。
この人類史において最大規模の危機であり、かつて恐竜が地球上から姿を消したように、人類が絶滅する時がやってくる。地球上において、安全な場所は存在しないか、僅かに残されている。
災害の回避方法は存在しないに等しい。宇宙へと逃げ出すか、全てが終わるまで安全が保障されない場所で待つしか方法が無いからだ。よしんば危機を乗り越えた所で、そこから先は文明がリセットされた、長く続く苦しいサバイバル社会が待っているだろう。
人類は億単位で死傷し、もしかしたら全体の10分の1、あるいはそれ以下まで人類の数は減るだろう。これが外宇宙――エイリアンからもたらされた悲劇であれば、生き延びても暗い未来しか待っていない。
どうだろう?もはや生き延びれる可能性など持てきれない世界である。現実世界ではレベル3以降の破滅は「起きるかもしれない」「起きるがいつどこで発生するか見当もつかない」だろうが、この世界では「確実に起きる」のである。
でも安心してほしい。どんな世界でも、人類が全て死滅するルートは存在しない。誰かが生き延びる事が出来れば、あなたにも出来ない事は無いからだ。
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