銃を理解し、銃撃戦を生き延びろ
銃は合衆国と切っても切り離せない象徴である。銃は、この国におけるイコンとも言える存在である。もちろん、この物騒な武器は身を守ったり動物を狩る道具ではなく、ヒーローと悪党が殺しあう為の武器として専ら使われる。それらの武器の特性を理解する事で、この世界で銃撃戦に巻き込まれても対処できるようになるだろう。
最初に断っておくが、本稿では銃火器について専門的な解説はしない。もしあなたがこの世界で使う側になった場合は、巷に出回っている銃火器の解説動画チャンネルや、専門誌を参考にする事をオススメする。
この世界における武器は、現実世界には即していない場合が多々ある。特にヒーローと悪党が持つ事で、同じ銃でも性能は180度違ってくる。
ヒーローが持つ銃は正確無比であり、精度も高く確実に悪党の急所を撃ちぬくだろう。また、破壊力も増しているケースが多く、9mmの拳銃弾でも、場合よってはヘリコプター撃ち落としたり車を破壊させる場合がある。
自前で銃を持つヒーロー(刑事や私立探偵、捜査官など)は、自分の使う銃は官給品よりも個人の志向で銃を選ぶ者もいるが、回りと違った私物品を使っているタイプのヒーローは銃火器の扱いはどの射手よりも長けている。彼らに援護される場合は、安心して背中を任せて良いだろう。
また、ヒーローの放つ弾丸は巻き添え被害を生み出しにくい(ダークヒーロー等はその限りではないが)、街中の雑踏で銃撃戦が始まっても、ヒーローから放たれる銃弾はあなたをかすりもしないだろう。例え悪党に人質に取られて「肉の盾」にされていても、巻き添えで死ぬ事は無い。
悪党が銃を持っている場合は、ヒーローに対しては威力が全くない。当たらないか、当たったとしても致命傷には至らない。精度も格段に下がる上に、まともな訓練をされているであろう射撃手が、照準器付きの銃で狙いを定めても、何らかの外的要因で外れる事が殆どである。
しかし、忘れてはいけないのは悪党たちがあなた……すなわちヒーローではない人間に向けて放つ銃弾は精確に急所を撃ち抜くだろう。現実世界では、フルオートで発砲された短機関銃や突撃銃などは命中率が著しく落ちるが、市民の殺傷を目的とした銃撃は極めて高い命中率を誇る。腰だめで構えて、そこそこの距離がある場合でも死傷者はかなり出る。適当に放った弾丸ですら当たるだろう。
また、悪党が不意打ちで放つ銃弾の命中率も非常に高い。至近距離から放たれる拳銃の弾丸はほぼ即死である。両手か片手を見せずに悪党が近寄ってくる場合は、そうした不意打ちを仕掛ける可能性が高い。すぐに身を隠すか逃げよう。
悪党は自分よりも弱い人間に対して、銃をフル活用できる力が備わっている。もしあなたがヒーローで無い限りは、銃を手に持った悪党には絶対近寄らず、立ち向かわないようにしよう。
悪党とヒーローの銃撃戦にひとたび巻き込まれたら、言いようのない混沌が場を支配するだろう。耳をつんざく銃声、飛び散る流れ弾の火花、倒れる人々……一瞬にして日常が戦場へと変わるが、この世界では日常茶飯事の光景だ。ここでパニックになると生き残れるケースは確実に低くなる。冷静に、これまで学んだ事を振り返り、実行しよう。
以前にも述べたが、現実におけるアクティブシューターに対する対応策が当てはまる。「逃げる」をまず優先して実行しよう。通りなどで銃撃戦が起こったら、姿勢を低くして頑丈な建物へ一目散に飛び込み、裏口や別の出入り口から抜け出してすぐにその区画から離れる事。
車は遮蔽物として安全ではない。逃げる事が出来る建物がない場所なら、岩、塀、溝などの隠れる場所に真っ先に逃げ込む事。地面に伏せ、悪党に狙われない事を確認しながらその場から離れよう。
両者が撃ち合っている射線の方向へは逃げないように心がけよう。銃弾は真っ直ぐに飛んでいく事を忘れてはいけない。あなたが悪党の後ろにいる場合は、悪党の背後の方向へ逃げると安全だろう。ヒーローの放つ流れ弾は当たらないからだ。
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