犯罪とテロに巻き込まれるな!
B級アクション映画の世界は、驚くほど死に溢れている。
あちこちで爆発や銃撃戦、カーチェイスが行われ、正義のヒーローと悪党たちが命を賭けた殺し合いをしている。大抵、そうした死闘は人目につかない場所や、閉鎖的な環境などで行われるが、時としてあなたの住む町が戦場となる事もある。
あなたが大都市の片隅にあるカフェテリアで、優雅なコーヒータイムを楽しんでいるとしよう。突如として手前の銀行の防犯ベルが鳴り響き、完全武装の強盗団が突撃銃を乱射し始めた!それだけなら現実世界でもあり得なくもない話ではないが、そこへやって来るのは大抵、マッチョで腕っぷしが強く、何があっても死なないような恐ろしいタフガイな市警察の刑事である。そして、激しい銃撃戦が勃発!流れ弾が迫りくる!という事はままある。
そう、この世界ではテロと犯罪の脅威が、我々の住む世界よりも遥かに高確率で発生する。それも、拳銃を持ってコンビニに押し入るようなチャチな物ではなく、連邦準備銀行の金塊をも狙うような強力な武装とテクノロジーを有した命知らずの犯罪者集団、合衆国政府の転覆を狙う、小国の軍隊に匹敵する武力を持ったテロリストも、ウヨウヨ存在しているのだ。
こうした世界においてまず先に生き残る方法は、巻き込まれない事だ。
例えば銃撃戦が始まったら身を隠し、姿勢を低くして現場を真っ先に離れよう。
合衆国ではよくあるアクティブシューター(大量殺人を目的とした銃乱射事件)のサバイバルガイドがここで役に立つだろう。これらのガイドはまず先に逃げ出す事を推奨している。早く、遠くへ逃げて、混乱から離れる事で生存率はグッと増すだろう。
しかし、この世界では次に取る方法――現実世界で推奨される「隠れる」「それも無理なら立ち向かう」という法則はアテにならない。大抵、この世界では隠れている一般市民をテロリストが探索して殺害するシーンが多くみられる。死んだふりや、負傷して蹲っている人の場合は確実にトドメを刺される。
ヒーローが来てくれるのを待つ、というのも選択肢の一つだが、もしダメそうならこちらから会いに行くしかない。少なくとも彼(または彼女)は不死身な上に高確率で武装はしているし、丸腰でも悪党から銃を必ず奪い取るだろう。協力を求められたら率先して力を貸すと良い、少なくともヒーローの手助けをする一般市民は生存率がグッと上がる。ただし、安全を確認したらすぐにその場から離れるのを忘れずに。
そもそも、危ない場所に近寄らないという事を考えるべきだろう。
例えば大都市での生活は避け、地方都市・田舎に住んだり暮らしたり、人が多く行き交う場所(特にニューヨークとロサンゼルスは高確率で戦場になる)は避けるべきだ。
銀行や政府機関が入っているビルは特に危険である。前者は市警察が太刀打ちできないレベルの銀行強盗が押し入るし、後者はテロの標的にされ爆破されたりする。コンビニ設置のATMを利用するだけでもチンピラ絡まれて金を奪われる危険がつきまとうが、少なくともこういう場所で襲われた場合は高確率でヒーローが居合わせてチンピラをボコボコにするか、もしくはあなたの金を奪った後でボコボコにされるだろう。あなたの命が失われる危険性は少ない。
公共交通機関の利用はオススメしない。高確率でハイジャックされる恐れや、そのものに爆弾が仕掛けられている可能性がある。ただし、ヒーローが同乗している場合はその限りではないが、テロリストや犯罪者の「見せしめ犠牲者第一号」になる事だけは避けなければいけない。
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