喋る白蛇


声の主がガサガサと下の方から音を立てて少女の前に現れます。


正体はなんと、真っ白な蛇だったのです。


蛇の目は赤い為にアルビノ個体だと分かります。


ニョロニョロと地面を這って少女の前に来たした。


少女は蛇を見て驚くどころかじーっと観察し始めました。


「なんだい、俺が怖くないのかい」


蛇がそう言えば少女は首を縦に振りました。可愛いですね。


気を良くした蛇はシャーシャー鳴いて少女の手に擦り寄りました。


少女はその場に座り込んで蛇を掌に招きました。


蛇は少女の掌で戸愚呂を巻いて満足気にシャーと鳴きました。


「嬢ちゃん、この川の先にな綺麗な石があるだ。見てみたくないか?」


蛇は戸愚呂を巻いた状態で少女に首を向けてそう話しました。


少女はコクリと首を縦に降って立ち上がります。


白蛇と少女はこうして出会いました。

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