腐れ縁

勝利だギューちゃん

第1話

クラスメイトの女子が逝った。

前日までは、とても元気だった。


運命とは時に残酷。


交通事故だった。

それにより、彼女の人生は、突然打ち切られた。


彼女の葬儀にも通夜にも、僕は出席しなかった。


仲が悪かったからだ。

よくいがみ合っていた。


彼女も僕には、来てほしくないだろう。

そう思い行かなかった。


当然クラスメイトや教師からは、非難を浴びた。


だが、義理や建前で出席するのも、同類だと思う。


彼女とは喧嘩をしたままだった。


でも・・・


いなくなると一番堪えるのは、得てしてそういう関係かもしれない。

彼女と喧嘩をしたりいがみ合ったりが、僕をささえていたのかもしれない。


彼女が逝ってから、四十九日が過ぎたころ、彼女が夢に出てきた。


「相変わらず、しけた面してるわね」

「悪かったな」

「あんた、来なかったでしょ?私の葬式と通夜」

「俺に来られても嬉しくないだろ?」

「来るのが礼儀よ」


礼儀知らずが、よく言うよ

夢と分かる夢、明晰夢・・・

消すことも可能だ。


「で、そっちは楽しいか?」

「そっちって?ああ天国ね、つまんない」

「天国だったのか?地獄かと・・・」

「私は良い子だから、天国だよ」


良く言うよ・・・


「でね、あの世はつまらないんだ」

「で?」

「だから、飽きるまで、あんたの夢の中に住まわせてもらうわね」

「家賃は高いぞ」


もうしばらくは、楽しめそうだ・・・

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腐れ縁 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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