水地獄のまとめ
下り門を通るニャン吉一行。
クラブ「皆! 昨日は助かった。心から礼を言う。ありがとう」
レモン「いえいえ。甲殻類、事件を解決できてよかったデスネ」
クラブ「ところで、骨男よ。例の歪んドールについてだが……あまり好き勝手させないでくれ。毛ガニの頼みだ」
骨男「あん時はすまねぇ。歪んドールにはきつく制御機能をかけておくからよ」
集太郎「クラちゃん、松尾カツオの俳句を今度聞いてくりぇ」
ペラアホ「今度ーはミュージカルに挑戦すーるよ」
クラブ「その向上心、クールに宅急便」
ニャン吉「なんだにゃ? 宅急便?」
鬼市「ところでクラブ、お前保安官の仕事は大丈夫なのかよ。水地獄の治安が悪くなるんじゃないか?」
クラブ「それなら問題無い。俺がいなくても本来は乙姫様一人で十分なんだ。それに、第二種の獄卒士の免許を持っている奴は俺だけじゃない」
ニャン吉「誰だにゃん?」
クラブ「例のタコ入道イカだ」
ニャン吉「にゃんと!」
クラブ「ああ見えてあいつは第二種の免許を持っていた。今は免停をくらっているが、保安官としての才覚は俺に並ぶ。単純な強さでは俺以上だ」
鬼市「鬼何体分だ?」
クラブ「俺は十二体、奴は十五体」
鬼市「なるほど、優秀な軍師がいれば問題なさそうだ」
ニャン吉「なんで鬼市がそんなこと心配するんだにゃん」
鬼市「それが付き人の仕事だからだよ。自分の担当する番犬候補の後始末をするのも仕事なのさ」
レモン「つまり、小鬼はニャン吉様のパシリということデスネ。愉快愉快」
骨男「大変だな、番犬候補の付き人っつーのは。やらなくて良かったぜ」
鬼市「骨男、お前誘われていたのか? まあ第二種の免許があればできるけど」
骨男「そんな面倒くせぇのいらんぜ。第三種がありゃあなんも言われねぇんだしよ」
クラブ「……門を抜けるぞ」
歪んドール「さて、次の犠牲者は誰かな」
骨男「おめぇ、寂しいんか」
歪んドール「そうだ! 寂しいのだ! だから金をよこして懐を賑やかにしろ! それから俺様をもっともてなせ! 寂しいぜぇ、わっはっはっ」
クラブ(……乙姫様と離れるためとはいえ、歪んドールと一緒にいるのはストレスがたまりそうだ)
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