第26話婚約破棄は本当!
ハーヴィ伯爵はハロルド様が持っていた婚約破棄の書面と私の婚約破棄の書面を合わせて、割印が繋がっていることを確認していた。
「…ラケル…婚約破棄は本当なんだな…」
「はい」
「ハロルドが言ったことを鵜呑みにするわけではないが、ラケルが浮気していたと言うのだ。本当か?もし本当なら婚約破棄を考え直してくれないか?」
申し訳なさそうにハーヴィ伯爵は言うけど、それは通らない。
隣のクロード様の迫力も怖い。
「浮気なんてしてません。婚約破棄の理由もハロルド様とメイベルが婚約する為ですし、浮気はハロルド様の方です。クロード様と知り合いになったのも婚約破棄の後です。そして、今はもうクロード様と婚約いたしました」
「こっ、婚約!?」
ハロルド様は、私とクロード様の婚約に驚いた。
そして、ハーヴィ伯爵はハロルド様をギラリと睨んだ。
「ハロルド、お前がメイベルと浮気したのだな!だからすぐに婚約したのか!?」
「ラ、ラケルに騙されたのです!すぐに婚約なんておかしいです!」
おかしいのはハロルド様だ!
私と婚約破棄した日にメイベルと婚約したでしょうに!
「ラケル!俺がもう一度婚約してやるから正直に言うんだ!」
「私は本当のことしか言ってません!」
何を嘘だと思っているんだ。
どうして私がクロード様からハロルド様を選ぶと思うのか、全く理解できませんね!
「大体、もう一度婚約って…メイベルはどうするのですか。ハロルド様はメイベルとしっかり婚約していますよ」
そして、あり得ないことをメイベルが話し出した。
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