似たもの同士
勝利だギューちゃん
第1話
似たもの同士ははじきあう。
磁石のように、同じ極同士が引っ付くことはない。
「私たち似てるね」
「どうして?」
「引っ付くことはない」
「確かに」
彼女と僕は似ている。
互いに群れるのを嫌う。
でも、構ってもらえないと寂しいというあまのじゃく。
彼女と出会ったのは、海沿いのカフェ。
僕が客として来ていて、彼女はウェィトレスとして、働いていた。
「男なのに、パフェ食べるんですか?」
「勝手だろう?」
「冗談ですよ。私も甘いもの好きですよ」
以来交流が始まる。
何がきっかけがなるか、わからない。
「今日はフルーツパフェなんですね」
「たまにはね」
「いつも、チョコパフェなのに・・・」
気紛れもある。
会話をするようになる。
それは、日に日に多くなっていく。
その度に、思う。
あまりにも、似すぎている。
もしかしたら、兄弟ではないかと思うくらいに・・・
男と女以外は、全く同じと言っていい。
彼女とは交わる事はない。
でも、離れることもない。
一組のレールのように、同じ距離と保つ。
それでいい・・・
似たもの同士 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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