第20話
「陽葵さん、何か飲みます?」
部屋に戻ると陽葵さんは
ベッドに腰掛けていた。
「アイスティーでいい?」
こくんとうなずいたので、
コップに注ぎ、並んで腰掛けた。
「……」
「……」
飲み終わったコップを置くと
目線が絡み合う。
柔らかな手触り。
唇からレモンティーの香り。
今日はもう帰さない。
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