第8話
まっすぐに僕を見つめる瞳に、
言おうとしていた言葉は
全て吸い込まれてしまった。
(何を話せば、この人と)
突然、彼女はあわてた様子で頭を下げた。
「あ、あの。先ほどはありがとうございました!」
その言葉で魔法が解けた僕は、
微笑んで応える。
「どういたしまして。
ちゃんと全部ありましたか?」
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