第2話 カレーうどん
「今日はカレーうどんだよ。」
その言葉を聞いたとたん、私の頭の中では賛美歌が流れ、スタンディングオベーションをその言葉の主へと送る。
ブームの先駆けとなったのは、いつもよりちょっとお高めの細麺を、特売で買ったレトルト激辛カレーとともに鍋にぶち込んでから。
ここで辛いのをどうにか抑えようとオリジナルでやってみたのが、牛乳と卵を入れること。
これがなんとも、辛味とともに押し寄せる旨味に感動したものだ。
まぁ、空腹という特別スパイスはこれ以上に再現することは出来ないのだけれど。
さて、最近のマイブームはカレーからのカレーうどんを作って食べること。
元々はご飯とランデブーするはずだったこのカレールーを、いかにしてカレーうどんにあわせるアレンジをするか。
残ったカレーをうどんで食べる、というだけのことが意外と楽しいプチイベントになりつつある。
欠かせないのがうどんだし。カレールーにこれを入れることでうどんとの親和性が飛躍的に向上する。(自分調べ)
ルーの残り量から、目分量で入れるうどんの量を決める。この時、お腹との相談は一切なし。それほど2日目カレーうどんの魔力は凄まじいのだ。
…お店のだとそんなことないんだけどなぁ。
いつもなら軽いプラスチックの器だけれど、今日は陶器製のどんぶりに、鍋にできたありったけのカレーうどんを流し込む。
箸でよそったらまあ大惨事なので。
胃をくすぐるカレーの香りに、黄金色に輝くどんぶりの中を覗き込みながら。
それでは今日も、いただきます。
「けれどやっぱり、作りすぎちゃったかな?」
…それはいいっこなしで!
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