私、アンタからの「好き」って２音を待ってた。

さんざん優しくして、甘やかしてさ。

でもその気持ちだけは絶対くれなくてさ。

ひとの心、隙（すき）だらけにした責任取りなさいよって、

ずっと思ってた。

そりゃあ、言ってくれて嬉しかったよ。

でも…だけど……

――んああっ、もう！

うじうじ迷って私に逃げんな！

あの子のヒーローになるんでしょ？

ピンチに駆けつけないで何がヒーローよ。

心でも何でも助けて救って、

それからちゃんと「好き」って言いなよ。

ほらッ、分かったらさっさと行く！

じゃなきゃ絶交するからね！

（居なくなるのを待って、ため息）

はぁ……とんだピエロ。

フラれてもフラれても気持ちが強くなってくのもバカみたい。

まっ、しょうがないか。

だって、それでも好きなんだもん。

===

2021.08.28 作／2022.08.18 微修正

書いた後に『とらドラ！』が思い浮かんで、今ごろ流行りに追いついたのかと愕然としたのはナイショダヨ。

※一人称「私」と二人称「アンタ」は好きに変えてどうぞ。語尾の言い回し変更も同じく。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい