第38話 ビルド戦役④
メルンの中に入った正樹達は指揮をしている魔神達を探していると、アキナの魔法探知が魔神達を見つける。...場所は....ミルンの門の外に出来ていた塔の上に三人がいたのだった。
「見つけた。魔神らしきは三人だわ。塔の上に立っている。」
「分かった。明菜。魔法弾で塔にぶつけろ!」
「ラジャー! 行くよ。魔法弾発射!」
明菜が乗っていた魔導装甲車から魔法弾が魔神達がいる塔に向って放って行く。
「明日香。行くぞ。明菜が発射した魔法弾が命中したら速攻で攻撃する!」
「分かった。」
「その前に「無限の可能性」発動!」
正樹のユニークスキル『無限の可能性』を正樹と明日香にかける。
王家の墓では明菜だけであったのだが、今回はみどりとクラリスと明日香がいる為、正樹の能力は最大で16倍に上がるのであった。しかも、明日香にもその半分...能力が8倍に上がって行くのである。
二人はそのまま魔神に向って走る...。
明菜が発射した魔導弾が魔神達の塔に命中した。
グロオオオオオオオン!
『危ない。危ない。あれを食らったら俺達も瀕死の状態になるのう。』
『そうだな。ロズワール。これはあの生き残りか?』
『そうだな。あのバイデルを倒した奴だな?』
『ああ。バルゼー。ロズワール。注意しろよ。』
『そうだなあ。注意をするか........。』
これがロズワールの最後になったのである。
正樹が高速移動して両手の剣を使って秘技十字剣でロズワールを切り刻み、ロズワールが雄たけびを出す間もなく粉々に消えて行くのであった。....つまり秒殺である。
『どうした? ロズワール....。』
バランはロズワールの方を見ると二人の男女が立っていたのであった。
「正樹君...何てすごいのよ...。瞬殺じゃん。」
「まあ。あれくらいはいけるだろう。それよりも残り二人だ。虎と獅子の魔神がな。」
『お前ら! ロズワールを倒したな!我は死天王の一人虎将軍バルゼーである。』
『俺が獅子将軍バランである。お前達何者だ?』
「只のBランク冒険者だ。」
『嘘つくな。Bランクが魔将軍を瞬殺できるはずでなない。』
「もうしているぞ?」
「正樹。どうする?」
「俺はあの獅子を相手にする。明日香は虎を頼む。」
「私に勝てるのかしら?」
明日香は不安を隠せないで怖い顔をして言った。
「大丈夫だ。今の明日香ならレベルで言えば600を行っている。あの虎は多分だけど、強化した明日香と同等のはずだ。あの獅子が一番強いが..まあ勝てると思う。」
「分かったわ。」
「明日香、お前って元剣道部だろう? 全国出て確か何位だっけ?」
「全国優勝しているって。」
「なら問題ないはずだ。」
『獅子将軍バランの相手はそこの男か?』
「ああ。」
『虎将軍バルゼーの相手は...小娘かあ。手加減しないぞ?』
「どうぞ。ご勝手に。」
「「行くぞ!」」
『『まいる!』』
こうして正樹達と魔将軍達の戦いが始まった。
△△△△△△△△
正樹達が乗っていた魔道装甲車にはクラリスが操縦してアキナとみどりが何かを用意していた。
「クラリスとみどり。『例の物』を使うよ。後方に!」
「「了解。」」
二人は後ろの座席に座って赤いボタンを押した。
魔道装甲車の後ろに大砲が二基出てくる。
緑と明菜は添え付けの魔道具に魔力を込めて行く...。
そして
「「行けええええええ! 『自称・波動砲』!」」
二基の大砲から小型の魔法弾がサラマンダー部隊とオーガキングの部隊に命中する。
ドバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!
核爆弾みたいな暴風が巻き起こして.....。
暴風が消えるとそこには半径10キロのクレーターが出来ていたのである。
「すごい...一瞬でオーガ軍とサラマンダー軍がいなくなちゃった。」
「みどりさん。此れが私達の旦那のユニークスキル『無限の可能性』の効果だよ。これね...正樹自体は能力が16倍になって私達嫁軍団も能力が8倍になるのよねえ...まさか...此処までなるとは思わなかったわ...。只魔力を入れた魔法弾がこの威力....。」
明菜が説明すると通信魔道具から男の声が.....ロイドが声を出してきた。
「おーい。ビックリしたわよ? なあにあれ...。」
「「あなたは......ホモ隊長!」」
「ホモじゃないって言っているでしょう? 私はま・さ・き・く・んだけしか興味ないのよ。」
「「うるせえ! コノバカお姉え!」」
みどりと明菜が鋭いツッコミをする。
「なんで私に酷いこと言うの....って。そっちはどうなの?」
「正樹と明日香さんが残りの魔神と戦いを始める所だよ?」
「私の軍の方は大体終わったわ。あと残り10万ってとこね。」
「正樹君の作戦がハマったのね。」
みどりが納得した顔で言うとロイドから
「そうなるわよ? それと.....ビクトリア女王から正樹くんに伝言だって。」
「あの年増女王から?」
「あんた達....いい加減に女王までそう言うの辞めた方がいいわよ?」
「あの変態女王が正樹に襲ってくるからでしょうが!」
と明菜。
「本当に....私よりデカい....胸。」
みどりはポツリと言うのであった。
「旦那様...巨乳より....美乳が良いって言っていた。」
とクラリスが言うとみどりと明菜は
「「本当? 絶対に?」」
「.....はい。」
クラリスは2人の迫力に負けてしまったのである。
するとロイドが
「巨乳とか美乳とは後回しだよ? それよりも女王からの伝言はこの戦いが終わったら一旦王都に戻って欲しいってさ。」
「分かったわ.....一応、正樹に聞いてみるわ。」
明菜そう言って正樹達の戦いを見守るのだった。
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