第28話 ギリオン神殿①
剣崎和哉と他13名の召喚者達は無事にギリオンが封印されている神殿に着いた。
神殿に入ると大広間があって奥に部屋の扉があったのだった。
大広間でクラスメイト全員で話合いをしていた。
最初に川崎仁美が話を切り出す
「ねえ。剣崎君。この後どうする?」
「恐らく奥の部屋に魔神ギリオンが眠っているはずだ。先ずは僕のチームが中に入ろうと思う。」
「剣崎。俺達は此処で待機でいいのか?」
湊川龍二が剣崎に問いかける。
「その方が良いと思う。僕達に何かあれば突入してくれないか?」
「いいぞ。わかった。」
しかし、意義と唱えた者がいたのであった。矢作英二である。
「剣崎。仁科はこっちに置いて欲しい。勇者であるお前と聖女である仁科を一緒にするのはダメだと思う。」
「それはどういう事だ?」
「大谷の僧侶は回復魔法は出来るけど、蘇生魔法は勇者と聖女しか出来ないとゲームであったからな? そうなると俺達のチームは全滅してしまう。だから勇者と聖女のどちらかを俺達のチームに残して欲しい。」
矢作が説明すると仁科みどりは
「なら。私が残るね。ただし望月さんは私の護衛として一緒にして欲しいのが条件で。」
「それなら。俺が望月と交換して和哉のチームに入るわ。矢作リーダー頼む。」
湊川が提案して剣崎は了承した。
「それがいいかもな。龍二と僕はゲームでコンビ組んでいたから問題ない。他のみんなは?」
剣崎が尋ねると全員了承したのであった。
「剣崎。俺を剣崎のチームに入れてくれないか? 回復使えるの剣崎のチームいないだろう?」
大谷はそう答えた。
その後、クラスメイト全員
で色々考えて結果
勇者の剣崎をリーダーとしたチーム勇者は、
剣崎と湊川。大谷と川崎。佐伯と佐久間、最後に片桐の7名。
矢作をリーダーとした聖女チームは
矢作と林道。近藤と立花、仁科と望月の6名。
仁科をリーダーにしない訳は矢作がゲームでクランでのリーダーをしていた為。
クランとはゲームではチームの事で同じ目的の人が集まった集団である。
勇者パーティは奥の扉を開けて中に入って行った。
中に入ると一つの像があった。
その像は全長3メートルで翼があってまるで天使ような姿であったのだ。
それを見た女性陣は
「わあ。かっこいい。」
「ほんと。アイドル見たいだね。」
キャキャして騒いでいた。
「和哉。あの像の心臓部分に刺さっているのが聖剣だな?」
「龍二。そうみたいだな。あれを抜けばギリオンが復活する訳だな?」
「そうみたいだ。それでどうする?」
龍二が和哉に聞いた時に後ろから人が入って来た。
「勇者カズヤ様。これがギリオンですね。」
「これはシルビア様。何で此処に来られたのですか?」
「お父様から言われてギリオン復活には「ある物」が必要だと言われましたので転移魔法が使える私が来ました。今から「ある物」を呼びますので剣を抜く前に「ある物」をギリオンの隣に置いて欲しいの事です。どうぞ使って下さいな。」
シルビアは「ある物」を転移魔法で呼び出したのであった。
その「ある物」を見て和哉は驚きを隠せないのであった。
「これは、奴隷ですか?」
「はい。これを使って下さい。後で調べたら復活したギリオンの身体既にボロボロの為、剣を抜くと魂だけとなるので、依り代になる身体を用意しないといけないみたいなので、御用意しました。この奴隷の中にギリオンの魂が入るので戦って弱られて勇者様のネックレスを使ってギリオンを縛って下さい。」
「わかりました。もしも、これが終わったら、僕との結婚して下さい。」
「はい。それもお父様から聞いています。勇者様の結婚生活が楽しみですわ。」
シルビア王女にそう言われた和哉は有頂天になってしまい、檻ごとギリオンの隣に置いて
「では抜きます。いくぞおお!」
和哉はギリオンの刺さっている剣を抜いた。
するとギリオンの身体は光輝いてついに光の玉になっていき、身体は黒くなって粉々になっていった。
最後に残った光の玉は檻の奴隷に向って行き奴隷の身体の中に入っていった。
そして....
『やっと。出られたわい...。しかし、この身体は弱いなあ。』
「お前がギリオンだな? 僕は勇者剣崎和哉だ。」
『そうだ。我は邪神ギリオン。この身体は役に立たんので、お前の身体をもらうぞ。』
「やってみろ。僕がお前を支配してやる。シルビア王女。此処から出て行って下さい。」
「分かりましたわ。部屋から出て聖女様の所に行きますね。」
「はい。お願いします。みんな行くぞ!」
「「「「「了解!」」」」」
そしてギリオンと勇者の戦いが今始まったのである。
~あとがき~
どうでしたか?
明日は一日3話更新します。
5月8日からは一応毎日1話更新を考えていますが、場合により2話又は3話更新を考えていますのでよろしくお願い致します。
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