第78話
一旦烏川と分かれた後、着替えてすぐに教室へ向かい燕翔寺やメラノさん、安良川、道尾に集まってもらう。
そして
「本当にすまなかった」
今までの行動を謝罪する。
原因があったにせよ、僕は皆んなの好意を無碍にし過ぎた。心配して声をかけてくれた彼らを僕は無視し、勝手に敵視していた。
「いいえ、桐堂様。こちらこそ申し訳ございませんでした」
「廻影くんが復活した……!」
「……?あたし何かされたっけ……?」
「ったく、謝ることぁねぇって」
燕翔寺からは逆に謝罪、安良川はただ肩を叩いて笑う。メラノさんは……まあ、良いとして。道尾は僕が普通に喋っていることに感動している様に見える。
あれだけ嫌な態度を取り続けていた僕を快く受け入れてくれた。嬉しく思うと同時に凄く罪悪感を感じる。
「良かったわね」
「ああ」
いつの間にか隣の席に座っていた烏川に頷く。包帯まみれで片目も眼帯、自慢だった黒髪も真っ白。
かなり痛々しい姿になってしまったがこの頼もしさは変わらない。
「だから、その」
改めて言うのは少し照れくさいが
「?」
「もったいぶらずに早く!」
「そうだぞ桐堂。思い切りがだいじなんだぜ?」
「ひゃ、お、落ち着いて……!」
「ああ、もうっ!」
少し騒がしい。でもそれが良い。
「改めて!これから宜しく頼む!」
ここから仕切り直しだ。
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